ジャンル:降新 お題:重い幻覚 必須要素:ゴマ 制限時間:30分 読者:45 人 文字数:1007字 お気に入り:0人

開けゴマ ※未完

 問題ないような顔で新一はポケットの中をまさぐった。
 左ポケットの中にはビニール袋が入っており、その中にはまだ見ていないがザラザラとした粉のようなものが入っていた。
(どうすんだよこれ……)
 深いため息をつくと白い息がふわりと空中に溶ける。去年友人から貰ったマフラーに顔を埋めて、掴んでいたビニール袋をぎゅっと握った。
 一体何が入っているのだろうか。友人の降谷との別れ際、突然「家に帰ってからみてくれよ」と突っ込まれたこれの正体が気になって仕方がない。感触だけでは流石の新一も分からず、数十分してようやく着いた自宅の玄関に入ると、ビニール袋を包んだ左手を一気に引き上げた。
「……ゴマ?」
 中身はゴマだった。しかも黒い方のゴマだ。
「え、なんだこれ?」
 すぐにつけた電気に晒しながら新一は首を傾げる。
 角度を変えて回したりしみても、ゴマだった。
「あれ、これ……?」
 ゴマの中に一切れの紙が入っていた。固結びで止められたビニール袋を何とかほどき、白い紙をつまむ。
 二つに折り畳まれていたので広げてみると、掌にも満たない大きさの紙に大きく『開けゴマ』と書かれていた。
「何かの暗号か?」
 新一はゴマと紙とを見比べながら考えた。袋には黒ゴマとこの紙以外何も入っていなかった。『開けゴマ』と言えばアラビアンナイトに出てくる呪文だ。話によっては扉を開く呪文としても使われるこの言葉が、何故書かれているのだろう。
 ヒントの少なさに新一は唸りながら靴を脱いだ。
 自室に向かう途中、スマートフォンが音を立ててメッセージが届いたことを伝えた。
「あ、降谷さんだ」
 メッセージを送ってきたのは、今新一の頭を悩ませている元凶だった。無事に家に着いたと問う言葉がトーク画面にあげられていた。普段から彼は新一を気遣ってくれるが、今日はなんだか過保護じみている。そんな頼りねぇかなと思うも、今日降谷と会うことになったのも先日の怪我についてだったことを思い出し、気まずさで思わず目を逸らす。
 新一はトークアプリを開くと『着きましたよ』と送った。
『それはよかった。君は事件体質だからね。そのうえすぐに無茶をする』
『流石に怪我してる今は、そんな無茶はしませんって』
『それより』と手元のゴマを見ながら文字を打った。
『あのゴマ、何なんですか』
 少し間を置いて、降谷から返事が返ってきた
『ああ、あれは忘れてくれ』

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開けゴマ ※未完
作者:焼き鳥になった ジャンル:降新 お題:重い幻覚 必須要素:ゴマ 制限時間:30分 読者:45 人 文字数:1007字 お気に入り:0人
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