ジャンル:刀剣乱舞 お題:アブノーマルなロボット 制限時間:15分 読者:76 人 文字数:1171字 お気に入り:0人

機械は幸せそうだ - 山姥切国広

 本丸にAIロボットやらが来た。理由は単純明快。
 「付喪神は別の人工物とも友好的な関係を築けるか」、というものだ。
 その研究結果が一体何に役に立つんだ、と政府の役人を責め立てたいが生憎そんな時間はない。
 何故かって? それは――
「ヤマンバギリクニヒロ、さん。ワタシはナニをすればいいでしょうか」
 やけに耳につく機械音混じりの声が聞こえる。同時に、小さな稼働音も聞こえる。
「人工知能なんだろう、自分で考えてくれ……」
 はぁ、とわざとらしくため息をつくが人型の機械は意にも介さず――そう見えるだけかもしれないが――その場に立ち続けている。
 そう。何を隠そうこの機械は、馬鹿なのだ。人工知能とは名ばかりなのではないか? と勘繰りたくなるほどに。
「メイレイをニュウリョクしてください」
 特にすることもないのにどうしろというんだ。写しに命令を期待されても困る。
 再度大きなため息をついたとき、廊下の先から誰かが歩いてくるのが見えた。
 この際誰でもいい、この機械を引き取ってほしい。ずっとこの調子で付きまとわれては仕事も手につかないのだ。
「おい、あんた――」
 しまった、とそう思った。言葉は先に続かなかった。
 なぜなら目の前にいたのは、変わり者の集まるこの本丸の中でも群を抜いて変わっている亀甲貞宗だったから。
「どうしたんだい、そんな顔をして。何かあったのかい?」
 爽やかな笑顔を浮かべてはいるが、こいつには謎が多い。怖い、というよりはなんだろうか、とにかく秘密が多そうな奴なのだ。
 俺は亀甲貞宗の底知れなさが少し苦手だったのだが、よりにもよって頼みの綱が亀甲貞宗とは。
 しかし背に腹は変えられない、と亀甲に事情を説明すると、亀甲は嬉しそうな笑顔を浮かべ、
「近侍くんの命令ってことは主命と同じだもんね! 任せて、ばっちり引き受けたよ!」
 と言って機械を連れて行ってしまった。
「……大丈夫だろうか……」


 数日後。
 そういえば最近あの機械を見ていない、とふと思い立ち、亀甲の部屋を訪ねた。苦手とはいえ、面倒事を押し付けたのは俺の方だ。気にする義務くらいあるだろう。
「亀甲、いるか?」
「あぁ、山姥切くんか。いるよ!」
 障子越しに声をかけると、やけに楽しそうな声が聞こえた。少し疑問に思いつつ障子を開けると、そこには満面の笑みを浮かべるあの機械が。何故か体中に縄が結ばれている。
「あっ、山姥切国広さん! お久しぶりです!」
「……なんで?」
「その、とても嬉しいことがあって! ね?」
 よく分からないが、笑顔を浮かべながら亀甲に目配せをする機械は少し亀甲と同じ匂いがした。
 この機械も、少し――いや、大分変わっているのかもしれない。
 良いのか悪いのかは分からないが、山姥切はそっと障子を閉めた。

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


ユーザーアイコン
作者:小夜子 ジャンル:刀剣乱舞 お題:青い軽犯罪 制限時間:15分 読者:9 人 文字数:484字 お気に入り:0人
見てくれ、このはちきれんばかりの青い空を。季節は夏。真っ盛りの夏。俺と審神者殿は草木が茂って陰になっている納屋の後ろにいた。「ちょーぎくん、だめだって」「口では 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:やすひと。 ジャンル:刀剣乱舞 お題:重い汗 制限時間:15分 読者:30 人 文字数:350字 お気に入り:0人
「ぬぅぅ…うぐぅ…処理が追いつかないぃぃぃ…!」何重ものクラッキングを躱し、呪術的な妨害の手数も退けた。神剣たちを荒御魂の鎮魂の舞に集中させたくて一人防御方を任 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:やすひと。 ジャンル:刀剣乱舞 お題:孤独なピアニスト 制限時間:15分 読者:26 人 文字数:241字 お気に入り:0人
弾き続ける鍵盤は、実は割と硬いくらいが好きなんですわ。自分のやる気のなさを知る連中からしたら「意外」と言われるやろうけど。ま、好みに一貫性がある道理はありまへん 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:さの ジャンル:刀剣乱舞 お題:ダイナミックなダンス 制限時間:15分 読者:36 人 文字数:370字 お気に入り:0人
「そこ! テンポが遅いぞ!!」激が飛ぶそこは、本丸の中で、道場と見間違うほどの多きな部屋だが、実際はダンススタジオだ。何故、ダンススタジオがあるかというと、現在 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:さの ジャンル:刀剣乱舞 お題:かたい雪 制限時間:15分 読者:37 人 文字数:121字 お気に入り:0人
「よーし」和泉守兼定がパンパンと叩いているのは、雪を固めた壁だ。「これで、思いっきり、雪合戦ができますね!」その横ではしゃぐのは、堀川国広だ。テレビで見た、競技 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:刀剣乱舞 お題:とんでもない月 制限時間:15分 読者:35 人 文字数:281字 お気に入り:0人
「すごく大きなお月様ですね!」大喜びして、小さな手を伸ばしたのは秋田藤四郎だった。この本丸の主は月が大変好きだという理由で、過去の観測データが残っているある月の 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:刀剣乱舞 お題:純白の帰り道 制限時間:15分 読者:52 人 文字数:749字 お気に入り:0人
「うー、さむっ」寒い寒い、と手をこすり合わせれば、それだけ着ているのに何を言っているんだ、という顔の国広と目があう。「あんたはあったかそうだよね……」簡単な遠征 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ベル@原稿頑張ろ❤︎ ジャンル:刀剣乱舞 お題:彼女の百合 制限時間:15分 読者:31 人 文字数:313字 お気に入り:0人
整然とした机の上。その正面奥に透明な花瓶に生けられた白い百合の花が慎ましやかにたたずんでいた。へし切長谷部は自身の机の上のその花を眺めていた。普段彼は険しい顔を 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ベル@原稿頑張ろ❤︎ ジャンル:刀剣乱舞 お題:孤独な恨み 制限時間:15分 読者:38 人 文字数:389字 お気に入り:0人
なぜ奴ばかりが評価される?俺が、俺こそが山姥切を名乗るにふさわしいのに。奴の方が先に来たから?俺が先に来ていたら状況はまったく逆になっていた?ここでは俺が山姥切 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:パッションの精霊@ねこまふ ジャンル:刀剣乱舞 お題:紅茶と広告 制限時間:15分 読者:26 人 文字数:667字 お気に入り:0人
「お茶が飲みたいな」と鶯丸が呟いた。いや、呟きというか確実に前田藤四郎が通るのを狙って言ったのだろう。「あの、僕は前田ですよ?」「ああ、知っている」頻繁に鶯丸の 〈続きを読む〉

くりすぴーしゃーべっと@かたつむりの即興 二次小説


ユーザーアイコン
作者:くりすぴーしゃーべっと@かたつむり ジャンル:刀剣乱舞 お題:黄色い心 必須要素:イケメン 制限時間:30分 読者:35 人 文字数:1686字 お気に入り:0人
暖かくも肌寒い風が頬を撫でた。早咲きの僅かに早咲きの桜の白が目に優しい。石畳の隙間を賑わす野花も、楽しそうに風に揺れていた。春爛漫、と言ったところか。ちなみに 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:くりすぴーしゃーべっと@かたつむり ジャンル:刀剣乱舞 お題:暑い体験 制限時間:15分 読者:42 人 文字数:955字 お気に入り:0人
夏は、嫌いだ。何度も体験したわけじゃなく、これが初めてだ。それでも、自分は夏が嫌いなのだと言い切れる。 まず一つ目に、喉が渇いて仕方が無いということ。喉を通り 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:くりすぴーしゃーべっと@かたつむり ジャンル:刀剣乱舞 お題:アブノーマルなロボット 制限時間:15分 読者:76 人 文字数:1171字 お気に入り:0人
本丸にAIロボットやらが来た。理由は単純明快。 「付喪神は別の人工物とも友好的な関係を築けるか」、というものだ。 その研究結果が一体何に役に立つんだ、と政府の 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:くりすぴーしゃーべっと@かたつむり ジャンル:刀剣乱舞 お題:出来損ないの動揺 制限時間:4時間 読者:48 人 文字数:3429字 お気に入り:0人
ない。そこにあるべきはずのものが、ない。 昨日まではあったはずだ。今朝も、昼にもぽつりとあったはずだ。なのに今は忽然とそこから姿を消していて、まるで最初から何 〈続きを読む〉