ジャンル:刀剣乱舞 お題:アブノーマルなロボット 制限時間:15分 読者:48 人 文字数:1171字 お気に入り:0人

機械は幸せそうだ - 山姥切国広

 本丸にAIロボットやらが来た。理由は単純明快。
 「付喪神は別の人工物とも友好的な関係を築けるか」、というものだ。
 その研究結果が一体何に役に立つんだ、と政府の役人を責め立てたいが生憎そんな時間はない。
 何故かって? それは――
「ヤマンバギリクニヒロ、さん。ワタシはナニをすればいいでしょうか」
 やけに耳につく機械音混じりの声が聞こえる。同時に、小さな稼働音も聞こえる。
「人工知能なんだろう、自分で考えてくれ……」
 はぁ、とわざとらしくため息をつくが人型の機械は意にも介さず――そう見えるだけかもしれないが――その場に立ち続けている。
 そう。何を隠そうこの機械は、馬鹿なのだ。人工知能とは名ばかりなのではないか? と勘繰りたくなるほどに。
「メイレイをニュウリョクしてください」
 特にすることもないのにどうしろというんだ。写しに命令を期待されても困る。
 再度大きなため息をついたとき、廊下の先から誰かが歩いてくるのが見えた。
 この際誰でもいい、この機械を引き取ってほしい。ずっとこの調子で付きまとわれては仕事も手につかないのだ。
「おい、あんた――」
 しまった、とそう思った。言葉は先に続かなかった。
 なぜなら目の前にいたのは、変わり者の集まるこの本丸の中でも群を抜いて変わっている亀甲貞宗だったから。
「どうしたんだい、そんな顔をして。何かあったのかい?」
 爽やかな笑顔を浮かべてはいるが、こいつには謎が多い。怖い、というよりはなんだろうか、とにかく秘密が多そうな奴なのだ。
 俺は亀甲貞宗の底知れなさが少し苦手だったのだが、よりにもよって頼みの綱が亀甲貞宗とは。
 しかし背に腹は変えられない、と亀甲に事情を説明すると、亀甲は嬉しそうな笑顔を浮かべ、
「近侍くんの命令ってことは主命と同じだもんね! 任せて、ばっちり引き受けたよ!」
 と言って機械を連れて行ってしまった。
「……大丈夫だろうか……」


 数日後。
 そういえば最近あの機械を見ていない、とふと思い立ち、亀甲の部屋を訪ねた。苦手とはいえ、面倒事を押し付けたのは俺の方だ。気にする義務くらいあるだろう。
「亀甲、いるか?」
「あぁ、山姥切くんか。いるよ!」
 障子越しに声をかけると、やけに楽しそうな声が聞こえた。少し疑問に思いつつ障子を開けると、そこには満面の笑みを浮かべるあの機械が。何故か体中に縄が結ばれている。
「あっ、山姥切国広さん! お久しぶりです!」
「……なんで?」
「その、とても嬉しいことがあって! ね?」
 よく分からないが、笑顔を浮かべながら亀甲に目配せをする機械は少し亀甲と同じ匂いがした。
 この機械も、少し――いや、大分変わっているのかもしれない。
 良いのか悪いのかは分からないが、山姥切はそっと障子を閉めた。

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