ジャンル:逆転裁判 お題:死にぞこないのガール 制限時間:15分 読者:21 人 文字数:965字 お気に入り:0人

キョオド未満 ※未完

 押し潰してくるような瓦礫の山に王泥喜はぼんやりと意識が遠退いていくのを感じた。
(アオイ……)
 親友の笑顔を思い出しながら意識を手放し、再会を一瞬だけ期待したが、その期待はあっさりと裏切られた。
「やあ、おデコくん」
「……………………何で検事が」
「何でとはご挨拶だね。第四法廷でキミが爆発したって聞いたから見舞いに来たのに」
「人を時限爆弾みたいに言わないで下さい」
 やれやれと思いながら身体を起こそうとする王泥喜を響也が「ダメダメ」と押さえ込む。
「そんな包帯ぐるぐる巻きで何しようって言うんだい」
「……検事には関係ないです」
「関係あるよ」
「ないでしょう! 担当検事でもなければ当事者でもないくせに!」
 声を荒らげる王泥喜に響也は一瞬ムッとなりながらも手の力を緩めなかった。
「じゃあキミはどうなんだい? キミが「シンユウ」の事件を調べたのは担当弁護士だから? 違うだろう?」
「…………」
「キミ弁護士としてだけじゃない。葵大地の無二の「シンユウ」だから彼のために冤罪で逮捕された依頼人の無実を証明しようとしていたんだよ」
「それ、は……」
「でもそんなこと誰が咎められるんだい? ぼくらは法の元で真相を求め、法の元で人を裁く。時には被害者の無念を背負い、時には問われた罪が正当か明らかにするために。だからってロボットじゃないんだから。自分の心を殺したらキミが壊れるだろう?」
 響也の言葉に王泥喜はぐっと歯を食いしばるとゆるゆると頷いた。
「……あなただって、相棒や身内の事件で苦しんだでしょう? 俺だけが特別なわけじゃない」
「キミの苦しみだってキミだけが特別なわけじゃないよ。人として当然の気持ちだ。ぼくは真実を明らかにしてくれたキミに感謝すらしてるのに」
 王泥喜は自分で口にしながらしゅんと項垂れていた。
 響也はなんて「出来た」人間なんだろう。
 もっと嫌な奴であれば良かった。王泥喜の行為を糾弾し責め立ててくれた方が楽だったかもしれない。
「おデコくん、キミは逃げないだろう? どんな真実が待っていようと」
「………………はい」
 そうだ。王泥喜法介は逃げない。どんな辛い真実が待っていようとも。
 それが嘗ての師が教えてくれた弁護士のルールなのだから。
「ありがとうございます、牙琉検事」
 

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:逆転裁判 お題:死にぞこないの男 制限時間:15分 読者:198 人 文字数:879字 お気に入り:0人
諸平野貴雅は死にかけていた。彼の心は、浪人生活を続けていくうちにどんどん蝕まれていった。自分より先に大学に合格してキャンパスライフを始める後輩たちに「あれ?諸平 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
棲み処 ※未完
作者:匿名さん ジャンル:逆転裁判 お題:謎のアパート 制限時間:15分 読者:293 人 文字数:276字 お気に入り:0人
事務所から車で20分のところにある年の特徴もないアパート。年数はさほどではない様だが、いかんせん5階立てなのにエレベーターがない。上るのに大変だろうなんて。…ま 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ぴょんぽん ジャンル:逆転裁判 お題:信用のない外側 制限時間:15分 読者:669 人 文字数:556字 お気に入り:0人
この人が自分から擦り寄ってくるのは、必ず自己中心的な理由があるときだった。別にそれを嫌だと思ったことはないし、迷惑だと思ったこともない。むしろ優秀な検事殿が自 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:とまり ジャンル:逆転裁判 お題:急な消費者金融 制限時間:15分 読者:560 人 文字数:449字 お気に入り:0人
幼なじみ3人で飲みに行く予定の日、いつもの飲み屋に着く前に成歩堂が足を止めた。「ちょっとソコ寄っていってもいいかな」指さされた先を確認した御剣が歩き出していた成 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:とまり ジャンル:逆転裁判 お題:女同士の豪雪 制限時間:15分 読者:494 人 文字数:447字 お気に入り:0人
真宵と春美の生まれた村は山奥にある。故えに、冬の寒さが厳しい代わりに夏は涼しく過ごしやすい。 都会の暑さから逃れて里にこもって早半月。真宵は日の当たる縁側でた 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:とまり ジャンル:逆転裁判 お題:遅い平和 制限時間:15分 読者:566 人 文字数:442字 お気に入り:0人
ぼくはピアノの弾けないピアニストから弁護士に復帰した。夕神検事の無実は証明され、それと共に法の暗黒時代は終わりを告げた。 全ては終わって絵に描いたようなハッピ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:逆転裁判 お題:弱い女 制限時間:15分 読者:680 人 文字数:550字 お気に入り:0人
弱い女に生まれていたら、おデコくんに守ってもらえただろうか?「大丈夫ですか!? 森澄さん!!」キミはまたあの子を庇った。これで二度目だった。ぼくとあの子とおデコ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:あああ ジャンル:逆転裁判 お題:うるさい風 制限時間:15分 読者:631 人 文字数:588字 お気に入り:0人
見上げたユガミくんの髪が風に揺れている。彼の髪がこんなにフワフワと揺れているのだから、今日は風の強い日だったのか。こんな状況でもそんなどうでもいいことにばかり気 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:あああ ジャンル:逆転裁判 お題:冬の使命 制限時間:15分 読者:612 人 文字数:502字 お気に入り:0人
どの季節が好きかと問われれば冬が好きだ。当然だが冬は気温が低い。そのためナマモノはなかなか腐らないしその腐臭も夏と比べればすぐに広がったりはしない。つまり死体の 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:あめーば ジャンル:逆転裁判 お題:ワイルドな衝撃 制限時間:15分 読者:648 人 文字数:577字 お気に入り:0人
誰も味方はいないのだと感じたことがある。あまりにも痛い孤独を感じたことがある。孤独の中で誰一人として自分の味方はいないのだと絶望した時に、それでも救いはあるのだ 〈続きを読む〉

緋月@CC福岡49I15abの即興 二次小説


ユーザーアイコン
キョオド未満 ※未完
作者:緋月@CC福岡49I15ab ジャンル:逆転裁判 お題:死にぞこないのガール 制限時間:15分 読者:21 人 文字数:965字 お気に入り:0人
押し潰してくるような瓦礫の山に王泥喜はぼんやりと意識が遠退いていくのを感じた。(アオイ……) 親友の笑顔を思い出しながら意識を手放し、再会を一瞬だけ期待したが 〈続きを読む〉