ジャンル:銀魂 沖神 お題:当たり前の秋雨 必須要素:長編の冒頭として書くこと 制限時間:1時間 読者:24 人 文字数:1643字 お気に入り:0人
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当たり前の秋雨。

長編の冒頭として書くこと

『当たり前の秋雨』

雨がやみ、背後を振り返ると、少女は石段に腰掛けたまま傘をさした。
見上げると、真昼間にもかかわらず薄暗い空を覆う雲の切れ間からまばゆいばかりの光がこぼれていた。

このひと月夏の終わりを実感しないまま長い雨が続いていて、公園でチャイナとバッタリ遭遇することもなかった。
いくら公園のベンチが俺のサボりの定番だとは言っても、冷たい雨の中で傘をさしてベンチに座っていたら、その姿を見た十人中十人が不審に思うだろう。
神社の社なら雨をしのいでサボれるなと思いついたらすぐに鳥居をくぐっていた罰当たりな俺は、社の階段に腰掛けて空を眺めるチャイナを見つけて、掛ける言葉を探しいるうちに、青い目に存在を捉えられていた。


「お前も雨宿りアルか?」
チャイナドレスの裾が階段に作る襞を見つめて、ソイツよりもいくつか下の段に腰を下ろした。
「傘持ってる奴が、雨宿りかィ?」
「晴れてる空は、気を抜けないからナ。こんな日はゆっくり空を拝めるアル。好きにさせろヨ」
ほんの五分前のやりとりは、雨上がりの風にさらわれてしまったように、ずいぶん遠くに感じてしまう。


「ああ、お前、太陽苦手なんだっけな?天気悪い方が、チャイナの本気が見れたかもしれなかったんだな。惜しいことしちまった」
「本当アルな。私こそ、惜しいことしたアル!!」
別に、本気で相手のタマを獲る気がないことなんて、今さらだった。
「チャイナのバカ兄貴のせいで、最近は体が傷だらけでィ。あのバカ叩き斬って、こっちが本気出せるようになるまで、しばらく待ってろ」
「兄貴はバカだけど、お前に叩き斬られることはないと思うヨ。お前の方がバカだから」
「いや、妹のことブスって言われて機嫌悪くなるバカには、とうていバカさ加減で勝てねーや。シスコンかよ」
「私のことブスって言ったら、似てるアイツもブスって言われてるみたいに感じるんじゃネ?この顔、マミーにも似てるから、兄貴もいい気がしないんだヨ、たぶん」
「昨日の夜も…」
昨日の夜の、神威とのやりとりを言いかけて、途中でやめた。
「何だヨ?昨日の夜も神威とやり合ってたアルか?」
「いや、神威と一緒にいるオッサンにジャマされた。これから大事な仕事だからって。あいつ等ギリギリ合法な商売おぼえやがって、始末に負えねェや」
「わざわざチンピラ警察に捕まりたい奴なんていないからナ」
「チンピラじゃねーや」
背後から聞こえる声が隊服の背中に届くたび、振り向きたくなって、振り向けない。
「昨日の夜、アイツと何があったアルか?」
「わざわざ地球で商売しやがって。とっ捕まえるか切り刻むか、どっちかしてやらねーと。昨日もアイツの尻尾掴もうとしたらオッサンにジャマされたんでィ」
「ふーん」
俺が石段に乗せていた脚をその下まで投げだしたら、チャイナは立ち上がった。




ターミナルは船の発着が途切れないし、悪い奴が次から次にどこからともなく湧いてくるせいでおまわりさんの仕事も途切れない。
万事屋は暇なのか忙しいなのかよくわからない生活を送っているのはあいかわらずのようで、旦那の酒癖の悪さもあいかわらずだと、たまに旦那と一緒に酒を呑むらしい土方さんから愚痴をこぼされたりする。

「たまにはパピーにも顔見せろって、バカ兄貴に言っとけヨ」
冷たい雨に濡れた砂利道のせいで、足の爪先がじんと痺れる。この感覚を味わうのは今年初めてだ。毎年のことなのに。忘れていた。
強い風に吹かれて鉛色の雲が流されると、あたたかそうな光は手招きするように、少女を連れ去ろうとする。

『神楽とどんな仲なの?具体的に聞かせられないのはやることやってるから?あ、もしかして何もないの?え?本当に何もないの?』
オッサンが止めるまで、さんざんこき下ろされた。


江戸に万事屋が戻ってきて、江戸が日常を取り戻そうと躍起になっているうちに、チャイナも、俺も、季節を跨ごうとしいた。

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