ジャンル:ポケットモンスターBW お題:愛と憎しみの就職 制限時間:30分 読者:505 人 文字数:1000字 お気に入り:0人

守るなんて性に合わない

「貴女はどれだけワタクシを苦しめさせたいのでしょう…」

抵抗させる暇を与えず押し倒した小さな体。
予想に反し体を震わせていないのは無知からか、はたまた今置かれた立場を分かっていないのか。
どちらにせよ此方を見上げる目付きの生意気さが変わることは無い。

恐れを抱かず、どんな状況に陥りようとも諦めない不快な瞳。
腹に刺さった感情がグズリ疼き出す。
横から零れる茶色の髪を掬い、口元に引き寄せ弄ぶ。存外柔かい毛質を唇で堪能しておれば目付き以上の生意気な声が腹下から聞える。



「勝手に苦しんでおいて被害者面とかどういう了見だ?」

髪を口元から離し、大仰に片眉を上げた少女を見下ろす。
嗚呼。その態度が不服だというのです。此方の気も知らず、風に舞う木の葉のように何処かへ飛び去ってしまう自由な貴女が不快で仕方ないのです。
顎を掴み強制的に視線を絡め、怒ったように引き締められた唇を塞ぐ。上唇を食み下唇を舐めた瞬間、鈍い痛みと共に鉄臭い味が口腔内に広がった。言うまでもない原因はワタクシの下で憤りを露わにしている。
親指の腹で垂れる血を拭い、獣のように歯をむき出しにして唸る少女に構わずワタクシは再び口を塞いだ。
今度は相手の舌も引き合いに出し噛付かれないように仕向けた。

なのに如何いう事でしょう。

あれだけ拒絶していたにも関らず、此方に腕を回した挙句自ら深く深く舌を絡み合わせてくる。
何が狙いなのか、幾つかの疑問が浮んでは沈む。
頭の隅で警戒をしていれど生意気な少女を掻き抱く腕は解けない。

一通り彼女の味を味わい尽くし解放した其の時、彼女の腕がワタクシの首に巻き付き離した距離を元に戻してしまった。
先程味わった柔かさをまた唇で味わっていたが其れはすぐに離された。
訝しげに見ていれば――それはもう、大人を馬鹿にし舐めきっている糞生意気な子供と目が合いまして。




「あんたばっかりが辛い思いしてるなんて思わないでくれる?わたしだって……、あんたのことを喰らいたいって思ってんだからさ」


唇を湿らす為に動く舌先の官能さよ。
子供とは思えない色香を放つ相手にワタクシは込み上がる笑いを止められませんでした。
愉快、愉快ですよトウコ。
やはり貴女はワタクシにこそ相応しい…!他の誰にも渡してなるものか…!!








「それは逆だぜ?私が他の人にあんたを渡したくないだけさ」

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