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事後の面倒なトイ鮫


外は雪がちらつく程寒かった。
部屋の中は暖房器具ですっかり暖かくしているし、
先程までの行為の為に寒さは特に感じない。
窓の近くに行かない限りは暖かいだろう。
となりに感じる熱源に、隣に相手が存在することを感じた。
倦怠感から瞼を開ける気はしない。
相手がいるのであればその必要も感じられなかった。

「今日は?」

そう、口に出して聞くことは憚られた。
溜め息をつきたくなるが、それも気分だけ。
閉じた瞼の裏でこんなに何かを考えることは好きではなかった。

面倒くさい。

それは魔法の言葉だ。
全てこれで投げ出してしまえばいい。
自分で納得していなくても、
ほしがって手に入らないものも、
そういうものを求める事さえめんどくさいの一言で仕方ないと思える。
本当はどうしたいとか、そういうことがそもそも面倒なのだ。
手を伸ばして触れられないなら手を下ろさなければ疲れてしまう。
目の前にあるときくらいは手を伸ばしたっていいけれど、
目の前にないのに追いかけるなんて冗談じゃない。

そんなに熱心な人間にはなれる気がしない。
そういう人間を尊敬することはないが、感心する。

あぁ、何をぐるぐると考えているんだろう。

面倒くさいな。

別に今悩むことなどないのに。
そのまま手を伸ばせば今ほしいと感じたものは腕の中に入るはずだ。

「どうした?」

ほら。その熱源は少しだけ動いて俺の方に近寄った。
瞼を上げればいつもの顔が、先ほどまでの行為など嘘のようにまっすぐ俺を見ている。

「寒いのか?」

そんなはずはないけれど、ちょっとだけと返してみた。
温かいその手がそのまま俺の体を引き寄せた。
その際に感じる匂いに普段あまり感じる機会の多くはない欲求が膨らむ。
体はだるくて疲れている。
しかしまあ、動かないわけではないし、
こんな気分になることは決して多くない。

なにせ次の瞬間こいつがダッシュでどこかに行っても俺は文句を言う事さえしない。
そういう男だと知っているから。
こいつに何を言ったところでどうしようもない。
次の瞬間にはもう熱は掻き消えているかもしれない。
追いかける事なんて俺にはできない。
あぁ、もう面倒だ。

考える必要なんてないって、わかってる。

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