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ネゴシエイト ※未完

初めて会ったというのに、緑間真太郎は俺の姿を認めると目礼してきた。征十郎のことだ、事前に俺の存在を彼に伝えていたのだろう。場所を移しますか、という問いに、俺は頷いた。日本で最も利用客の多い空港であるため、喫茶店はどこも混んでいた。喫茶店の隅、窓際の席が空いていた。小さいテーブルに椅子が二つ、自分と緑間が座るには狭いとしか思えないが、我慢するしかなかった。
茶川さんですね。
ああ、征十郎から聞いているか。
写真で拝見しております。
幼い頃ならともかく、今の自分の姿を写真に取っているというなら、興信所を使ったのだろうか。こちらも同じ方法で緑間や真隆の写真を取らせていたのだから、文句は言えない。
緑間は落ち着いていた。俺の次の言葉を待っていた。手ごわい相手だろう、ということはわかっていた。あの征十郎が認めた人間なのだ。人間離れしているに違いない。
実際、彼は人間離れした手技をするということで、世界的に有名な脳外科医であった。オーストラリアの病院と日本の病院に籍を置いており、両国を行ったり来たりしている。その情報があったので、自分もここに居たわけだが。
たばこはやめていただけますか。
無意識に胸元に手をのばしていたことに気づいた。なるほど、だいぶ緊張しているようだ。こういうことには慣れていないのだから仕方ない。俺はこういうことに向いていないのだ。父とは違って。
征十郎様に御子がいるようなんだ。
その子どもの顔を確かめてきた父が、静かに言った。
いいんじゃねーの?
征十郎の父親も隠し子やら愛人が何人かいたはずだった。その息子なのだから、隠し子くらいはいても不思議はない。
きちんと名乗ってらっしゃるんだ。赤司と。
……へえ。
意外だった。あんなに自分の家を嫌悪していた征十郎が、赤司を


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