ジャンル:うちのトコでは お題:遅い帰り道 制限時間:2時間 読者:539 人 文字数:493字 お気に入り:0人

Vague ※未完

【東京と新潟】

 一秒がこれほど長いものだとは思っていなかった。つないでいる手は緊張のせいで冷え切っていて、普段とは真逆に私が彼の体温を奪ってしまう始末。こういった恋人として当然のことに慣れていないのは自分ではどうしようもない。こうし彼の隣にいても、現実なのかどうか自信がないくらいにふわふわとした感覚がある。本当は何もかも夢で、目が覚めたらまたため息をついて彼の背中を見つめているような日常に戻ってしまうような気がして、彼が何か私に話しかけていても言葉が頭に入ってこない。いつもならもっと真剣に聞いているだろうに――いや、「いつも」なんてその感覚も信用できたものじゃないけれど――何も考えずに彼に笑顔で頷き返すのがいいのか、このままぼんやりとしたまま彼の隣に並んでいるのが正しいのか、決められない。心配そうな顔をしている彼が嘘だなんて思いたくないけれど、無駄な期待もしたくない。ゆっくり深呼吸をして、繋いでいた手を離した。どうして、と聞こえた呟きに対する明確な答えを私は持っていない。今彼といるこの瞬間が永遠だったらいいのにと、ありきたりな願いを胸に抱きながら、ただ虚ろに微笑んだ。

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


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作者:匿名さん ジャンル:うちのトコでは お題:いわゆる曲 制限時間:1時間 読者:36 人 文字数:1501字 お気に入り:0人
上手くもなく、かといって悪目立ちするほどの下手さでもない、いたって平凡なリコーダーの音色にあくびが出る。こっそりしたつもりだったのだが、「眠いなら保健室に戻っ 〈続きを読む〉

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作者:匿名さん ジャンル:うちのトコでは お題:誰かは信仰 制限時間:30分 読者:662 人 文字数:915字 お気に入り:0人
出先でゲリラ豪雨に遭った東京は、それぞれが同時に無茶苦茶な方向に走っていく都会の人の波に流れることも逆らうこともせず、ただその場にいた。走ったところでスーツはク 〈続きを読む〉

kanatterの即興 二次小説


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作者:kanatter ジャンル:うちのトコでは お題:メジャーな映画 制限時間:30分 読者:30 人 文字数:618字 お気に入り:0人
キャラメルの甘ったるい香りが鼻をつく。日曜日ということもあって人も多く、俺の隣で憮然として面持ちの神戸は聞くまでもなく機嫌が悪そうだった。無理もない。本当は今 〈続きを読む〉

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作者:kanatter ジャンル:うちのトコでは お題:犬の雑踏 制限時間:1時間 読者:64 人 文字数:1336字 お気に入り:0人
世間的には三連休ですね、まあ私はそうではないですが。そう口にした瞬間「バカか?」と素敵な一言をくださった神奈川さんに言い返そうとした瞬間に電話が切れ、珍しく( 〈続きを読む〉

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贈り物の話 ※未完
作者:kanatter ジャンル:艦隊これくしょん お題:東京の時計 制限時間:1時間 読者:461 人 文字数:1445字 お気に入り:0人
例えば、なんてことない赤い髪飾りのリボンがここにあったとしよう。 きっとそれはどんな女の子にも似合うもので、想い人に贈るものとしては悪くない選択肢だろう。女の 〈続きを読む〉

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作者:kanatter ジャンル:ダンガンロンパ お題:とびだせ奈落 制限時間:1時間 読者:765 人 文字数:684字 お気に入り:1人
【十神とセレス】「出たいですわ」「……何の話だ?」「もちろん、この空間からという意味に決まっているでしょう」 何を今さら、と呆れたような表情を浮かべるセレスは、 〈続きを読む〉

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Vague ※未完
作者:kanatter ジャンル:うちのトコでは お題:遅い帰り道 制限時間:2時間 読者:539 人 文字数:493字 お気に入り:0人
【東京と新潟】 一秒がこれほど長いものだとは思っていなかった。つないでいる手は緊張のせいで冷え切っていて、普段とは真逆に私が彼の体温を奪ってしまう始末。こういっ 〈続きを読む〉

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作者:kanatter ジャンル:うちのトコでは お題:私が愛した武器 制限時間:4時間 読者:501 人 文字数:836字 お気に入り:0人
【東京と神戸と昔の話】 「錆びついてしまう前に手入れをするように」――東京はただ一つそれだけ私に命じた。全く持って使い物にならないレプリカの銃。彼がそれをどこで 〈続きを読む〉