ジャンル:初音ミク project DIVA お題:小説の中の朝日 必須要素:スラム街 制限時間:30分 読者:405 人 文字数:1274字 お気に入り:0人

(レシーバーと誰か)お題無視






レシーバーは焦っていた。

(やばい、そろそろ充電が切れそうだ)

他のモジュール達と違い、トランスミッターとレシーバーには「能力」があるかわりに「制限」がかけられている。
他人を操るリモコンのかわりに、体内に溜めた充電がなくなるとたちまち動けなくなる。そのこと以上にレシーバーは焦っていた。トランスミッターは送信機のため、充電がなくなりそうになるとレシーバーに助けを求めることができるが、レシーバーは完全なる受信機である。つまり、人知れず動かなくなりそのまま、という未来も有り得てしまう。

(なんで俺らに省エネ機能がついてねーんだよ!)

自分自身のピンチである。レシーバーは迷わず、自宅への近道に多少治安の悪いと言われる通りに飛び込んだ。




(あー、失敗した)

心の底から後悔した。目の前に並ぶは刃物をこちらに向けるオジサン二人。背中は既に壁にぴったりと付いている。前門のオジサン、後門の壁。絶望的状況に、目の前が霞む。ただ単に充電が残り少ないことを知らせるサインではあるが、どのみちレシーバーにとっては最悪のサインでしかなかった。

(……こんなの、どっかで見たことあるな)

デジャヴというやつだろうか。いや、確か白、こと生徒会執行部に借りた小説にこんなシーンがあった気がする。その時は白に「こんな本読んでんの?意外〜」と軽口を叩いたはずだ。危機的状況に脳が考えることを放棄したのか、あの日生徒会執行部と小説の感想を言い合ったことを思い出す。これが走馬灯だろうか。

「……あ、あの」
「あぁ?」

話が通じそうにない。最近の若者は諦めるのが早いというが、声をかけただけでこの凄まれようだ。諦めもする。
そもそもにして何故自分が狙われているのか、それがレシーバーには分からなかった。話しかけられたときは「よお兄ちゃん、随分キラキラとしてんなあ」とかそんなことを言われた気がするが、キラキラしててなぜ刃物を突き付けられなければいけないのか。キラキラしてたら金持ってるとでも思っているのだろうか。残念だが金を持っているのは実際に歌って踊っているボーカロイド達ではなく、プレイヤーである。レシーバーは頭を抱えながら、どうこの場を切り抜けるか思考を巡らせていた。
走って通り抜ける?オジサン二人で狭い道は塞がっている。
やっぱり説得?若者は諦めが早いという結論が出たはずだ。

(オジサンが同士討ちしてくれるのが一番……あ)

己の能力をなぜ今まで忘れていたのか、レシーバーはポケットに無造作に突っ込んでいたリモコンを掴もうとして、唖然とした。

「…………」

ない。

「………………?」

何度探しても、ないものはなかった。焦って走っていて落としたのだろうか。
顔面蒼白とはまさに彼の状態である。頼みの綱があっさりとハサミでちょん切られたのである。もう、笑うしかない。
口の形がへらっとした笑いの形に変わった瞬間、彼の頭に凄まじいノイズが走った。砂嵐が吹き荒れるような感覚に、つい膝をつく。

「ダサいね、レシーバー」

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