ジャンル:戦勇。 お題:愛と死の天国 制限時間:15分 読者:582 人 文字数:943字 お気に入り:0人
[削除]

紙一重

 例えば、あなたを抱きしめながら眠りにつくことが出来たならば。
目覚めを知らない死という名のそれであっても、しあわせだろうと思う。

 無論、そこにあなたの意思はないわけで。
ついでに言わせてもらえば、自分に神や仏に願うような純粋な心もないようなので、天国なんてものがあるとも思えない。

 それでも、どうでもいいと投げ出してしまえるような存在ではないのだ。
あなたはいつの間にか一人でふらりと存在を消してしまえるほどの魔法を手に入れてしまった。
引き換えにオレは何もかもを失って、ただのつまらない人間になってしまった。
遥かな時を超えて何故か息をしているだけの、ただの時代遅れの人に成り下がった。
けれど、この現実は別段悪くないとも思っている。

 なぜかって。
そんなもん、オレのその大層つまらない「ただの人間」であることを、誰より何より喜ぶバカ勇者の所為だ。
何も出来ないからぐーたら寝て過ごせるのかと思えば、あなたは事あるごとにオレを戦士と呼んでは存在理由を与えようとする。
押し付けがましくもないから逆にイライラさせられるほど。

 いつか本当に生きることに疲れても、あなたはオレをいつまでも戦士と呼んで求めてくれるのだろうか。
魔力で引き伸ばされた寿命を呪わずに、あなたは孤独を背負ってオレを見送るのか。

 なんだかな、なんだかなあ。
それって、実はすごく贅沢なことなんじゃないだろうか。

 生きている間中求められて、居場所をもらって、オレはとっとと寿命を終えて眠りについても。
あなたはきっと永遠に、その心の中に愛を巣食わせてくれるのだろう。

 なるほどそれが天国か。

 待ちぼうけの共に適当に手に取った堅表紙は魔術書じゃなく哲学書であった。
家庭教師用の教本の中に紛れていたらしい。
難しいことを考えていたら腹が減ってきた。あんみつ食いたい。勇者さんも欲しい。

 当の待ち人は牢から魔界へ直行任務に行ったまま帰って来ていないときたもんだ。
まあ、なんにせよ。あれだよなあ。

「オレって勇者さん好きすぎるよなあ」

ぼんやりと呟いた言葉は寝そべったアルバの堅いベッドにバラバラと音を立て鎖の形状を伴って落ちた。
さて、今夜は遅くまで課外授業と行きましょうか。

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


ユーザーアイコン
作者:いよや ジャンル:戦勇。 お題:冷たい天使 制限時間:15分 読者:48 人 文字数:652字 お気に入り:0人
ここ最近で、とても冷えるようになった。そういう時期に限って街に辿り着けず、野宿続きの日々。夜中は特に寒いので、焚き火の火だけではとても耐えきれない。「…戦士、大 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:いよや ジャンル:戦勇。 お題:穢された馬鹿 制限時間:15分 読者:49 人 文字数:696字 お気に入り:0人
俺が貴方にどう思っているのか知らないから、貴方はやりたい放題だ。「友達だから」って、俺にからかわれても何だかんだ許してくれるその無垢な笑顔を見るたび、俺はどうに 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:いよや ジャンル:戦勇。 お題:おいでよ恋愛 制限時間:15分 読者:60 人 文字数:726字 お気に入り:0人
「…アルバさんがサッカー部に?」「…ああ」「……本気なんですか?」アルバは強く頷いてみせた。「いやいや、無理でしょ」語尾に草が生えそうなほどロスは吹き出して、腹 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:いよや ジャンル:戦勇。 お題:でかい男の子 制限時間:15分 読者:57 人 文字数:768字 お気に入り:0人
その背中は、故郷のお父さんを思い出すほどに大きい。だけど振り向くと、ボクよりも無邪気な笑顔を向けて、子どものようなイタズラをして来る。やっぱりボクよりもずっと大 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:みこと ジャンル:戦勇。 お題:10の死 制限時間:15分 読者:567 人 文字数:342字 お気に入り:0人
初めは試し撃ちのときだった。次は追いついたときだった。初めて相対した魔王の魔力に足が竦んだ。しかしそれではダメだと刀を握り直した、その瞬間にはもう腹が穿たれてい 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:赤櫛 ジャンル:戦勇。 お題:フニャフニャのオチ 制限時間:15分 読者:670 人 文字数:1369字 お気に入り:0人
よくわからない空間にいた。確立した空間といえば床ぐらいで、終わりの見えない左右だとか白くてどこまで高いのか判別出来ない天井だとか、そのうち果たしてこの空間は"白 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:しろさく ジャンル:戦勇。 お題:苦しみの地獄 制限時間:15分 読者:593 人 文字数:938字 お気に入り:0人
外は雪がちらつく程寒かった。部屋の中は暖房器具ですっかり暖かくしているし、先程までの行為の為に寒さは特に感じない。窓の近くに行かない限りは暖かいだろう。となりに 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:しろさく ジャンル:戦勇。 お題:明るい死刑囚 制限時間:15分 読者:545 人 文字数:750字 お気に入り:0人
事態を理解できぬまま、鮫島は上部を見上げた。空が丸く切り抜かれたようだった。手を伸ばしてもジャンプをしても半分にも到達できないだろう、深い深い穴に鮫島は落ちてい 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:しろさく ジャンル:戦勇。 お題:無意識のヒロイン 制限時間:15分 読者:594 人 文字数:716字 お気に入り:0人
そこにいたのは、彼女一人のはずだった。その道を知っているのは彼女一人のはずだったし、それまでその道で魔物に出会うこともなかった。しかし、今彼女の目の前には、出会 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:いつる ジャンル:戦勇。 お題:たった一つの償い 制限時間:15分 読者:638 人 文字数:1235字 お気に入り:0人
『勇者』ってなんだろう。多分、それの答えは人それぞれで、価値観によって違うんだろう。 ただ、ボクに限って言うなら、『勇者』とはただひとり、『勇者クレアシオン』 〈続きを読む〉

匿名さんの即興 二次小説


ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:遊戯王ARC-V お題:あいつと息子 制限時間:1時間 読者:4 人 文字数:1309字 お気に入り:0人
※ユーリ視点。統合後。僕は物心ついたときからずっとひとりだった。僕の周りにいたのはプロフェッサー、そしてデュエルの相手と言う名目の「生け贄」。なんであいつらには 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
語らい ※未完
作者:匿名さん ジャンル:刀剣乱舞 お題:可愛い恋 制限時間:15分 読者:10 人 文字数:319字 お気に入り:0人
付喪神として意識を持ち始めた頃の俺は、周りの物事全てが珍しく輝いて見えた。あれは何、これは何と周りの付喪神に聞いて回った。周りの者たちは何でも聞く俺が面倒にな 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
【腐】無題。 ※未完
作者:匿名さん ジャンル:ツキウタ。【腐】 お題:穏やかな男 制限時間:15分 読者:11 人 文字数:1536字 お気に入り:0人
****「おっ邪魔しま~す。」――変な癖で、ついつい人様の車に乗ると言ってしまうんだよなぁ~。と、眠気とその場の雰囲気で少し飲んだ微酔いで、心地の良い疲労感でふ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:ヒプノシスマイク お題:免れた夜風 必須要素: 制限時間:30分 読者:33 人 文字数:1525字 お気に入り:0人
高校を出てから住み始めた家は横浜にあって、だから全然ゴミの日を覚えられないで二年か三年くらい、多分そう、三年近くは経っている。ゴミを溜めているなんてことはなく 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:Fate/Grand Order お題:平和と祖父 必須要素:北海道 制限時間:15分 読者:54 人 文字数:929字 お気に入り:0人
埼玉以北には行かないと誓った日もあった。 厚い雲に覆われて日が届かない地にいる。おろしたてのダウンをかき抱いて、セイコーマートから走る。はやく温かいホテルのロ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:Fate/Grand Order お題:アルパカの四肢切断 必須要素:ジャケット 制限時間:2時間 読者:10 人 文字数:1657字 お気に入り:0人
型落ちの薄型テレビでは夕方のニュースが流れている。民放だ、たわいも無い内容で本当にくだらない。アルパカふれあい牧場の取材カメラと差し出されたマイクに、ふっくらと 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:うつたか お題:空前絶後の失望 制限時間:15分 読者:7 人 文字数:618字 お気に入り:0人
「高崎ぃ!」バタバタと、宇都宮が騒がしく在来の部屋に駆け込んでくる。「どうしたんだよ、そんな急いで」珍しく焦る様子の宇都宮に視線が集まる中、高崎はなだめるように 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:BanG Dream! お題:それいけ昼下がり 制限時間:15分 読者:12 人 文字数:992字 お気に入り:0人
「だからさ、こう、耳をぴょこぴょこってさせたの」「わかんねえよ! なんでそれが祝ってることになるんだ……」 時刻にして、昼を少し回った頃。いいかげんおたえへのツ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:アイドルマスターSideM お題:黄色い償い 制限時間:30分 読者:29 人 文字数:960字 お気に入り:1人
315プロダクション所属プロデューサーの俺が、葛之葉雨彦が事務所前の掃除をしているのだ、という話を事務所待機中の紅井朱雀に話したのは偶然だった。そういや朱雀、前 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:KーPOP お題:人妻の屍 必須要素: 制限時間:30分 読者:20 人 文字数:352字 お気に入り:0人
気がつくと、隣に女が寝ていた。いや、正確には死んでいた。口元に泡を吹かせていた。僕は怖くなった。身に覚えがない。すぐ横に酒があった。数本の酒が乱雑に置かれていた 〈続きを読む〉