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TBS願掛け2

電話が鳴っている。どうやらちひろさんは手が離せないらしく、俺が電話対応することになった。
出てみると――

「オレだよオレ、監禁されてるんだけどちょっと身代金くれねぇか?」

鼻をつまんでわざと変な声にしているような第一声が飛び込んできた。
こんな幼稚なことをしてきそうな相手は複数心当たりがあるが、おそらくこの声は――

「紗南だな? ったく、まーた子どもみたいなイタズラして……」
「ちっ、違う! オレだよオレ! 身代金! 4980円に消費税足して早く! ハリアップ!」
「なんだその具体的でショボイ数字は。おおかた新作ゲームの発売日になったけど手持ちの金が足りなくて~とかだろ?」

電話越しでも紗南がぎくりと冷や汗を流している様子が伝わってくる。
まったく、プロとしてアイドル活動してるっていうのに中身は子どものままなんだから困ったものだ。

「……ちゃんと、自分で買う分のお小遣いは貯めてるもん……でも今回は、その……」
「なんだよ、バージョン違いの二本買いでもするつもりだったのか?」
「二本買うつもり……だったけど、一本分しか用意してなかったんだよね、たはは」

コレクター魂が騒ぐというやつだろうか。あれ、でも確か、紗南が今度買うと言っていたソフトはバージョン違いなんてなかったはずだが――

「あ、あのさ! あたしが買うつもりのソフト……多人数プレイが売りで、ソロじゃ物足りないんだよね。
 だから、プロデューサーさんにも買ってもらって、一緒にプレイしたかったんだ」

……なるほど、そういうことか。

「ま、息抜きも大事だからな。だけどゲームは、一日……」
「一時間!? 発想がオジンだよプロデューサーさん~~~」

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