彼女が居候な理由
※そこはかとなくエロス注意
「ねぇ、レミィ、書庫もう一部屋増やしたいんだけど、いい」
夜更けに訪れたのは珍しい訪問者で、用事がなければ自分のテリトリーから一歩も出ない彼女の訪れに首を傾げれば、
そこには案の定「オネガイ」が伴っていた。惚れた弱みとでも言うべきか、彼女の「オネガイ」には滅法弱い自分を自覚し、
自覚したところでどうしようもないととうの昔に諦めたレミリアは、傍に従っていた咲夜を一瞥して下がらせる。
「いいけど、代わりに何をしてくれるのかしら」
「貴女が望むこと、なぁんでも」
普段の俗世には何の興味もありません、といった無表情から一転して、妖艶な笑みを浮かべる彼女を見つめる。
あの、同じ魔法使いや、ただの泥棒の人間ですら知らない、一面。
「今日はどういうのがお望み?前みたいに咲夜にでも見せつけてみる?」
「とりあえず、ベッドに行きましょ」
この笑みにどうしようもなく囚われるのを感じながら、レミリアは今日も彼女の「オネガイ」に首を縦に振った。