ジャンル:繰繰れ!コックリさん お題:絵描きの想い 制限時間:2時間 読者:851 人 文字数:6112字 お気に入り:1人

【天こひ】同意とみてよろしいですかな?

「くっそー。いつになったら元に戻れるんだ」
愚痴ったところで何もならないが愚痴らずにはいられない。機嫌の悪さが手元にも伝染し、捌かれている魚の目にも涙が浮かぶ。
自身をわがままボディ(笑)と謳うコックリさん(♀)。信楽のセクハラに日々耐え、台所に立つ健気な自分に酔っていたりする。
三枚に下ろした魚の余分な水気を取り塩をふり。今日の献立アジフライの下準備に余念のない彼女の背に抑揚のない声が掛けられた。
「コックリさんも諦めて今の性別を受け入れてみては?」
「お前は何事も受け入れ過ぎだ」
「人形である市松は性別が変わったところで何も変わりません感じません」
「動じないにも程があるだろ」
言葉を交えている内に隣に立つ元・少女。姿形、恰好や衣服は以前と何ら変わらないものの分かる紳士には分かるショタ市松の無感情な瞳が見上げてくる。少女時代の頃と何ら変わらない目の色が狐のささくれ立つ心を和らげた。
「まあ。俺が女になってお前が男になっても想う気持ちは何一つ変わらないから安心しろ」
伏せた銀の睫毛。慈愛に満ちる眼差しを自分の足元に向けた。性別が逆転したところで想う気持ちに変わりはないと語るように。

「ワシは断然今の方が良いのう」
「どっから湧いたこの衆道野郎」
いい雰囲気を意図も容易く台無しされた狐が青筋を立てる。
丁度市松の視線と同じ高さで浮遊する天狗。頬を赤らめ鼻息荒く市松の周りをぐるぐる回っては何度も頷いている。
「変態ストーカー野郎は狗神だけでもう十分だっての。これ以上増えこひなぁあああ!?」
「あー」
年寄りの説教染みた愚痴は天狗が市松を堂々攫ったお陰で途切れてしまった。絵巻に記される姿に変化した天狗に抱えられ、真剣みや危機感の無い悲鳴が徐々に上昇していく。
「血が、古来より伝わる我が血が騒ぐ…。童子を自分好みに育てよと…」
「待てコラァアアアッ!!」
口から零れる狐火が悔しげに尾を引く。何も出来ず空の彼方へ消えてしまった。不甲斐無さが怒りを呼び、握り締めた拳から血が滲む。
そんなシリアスムード全開の狐に間の抜けた声が掛けられた。
「おーい狐。お酌してくれー。狗の嬢ちゃんじゃすぐへばっちまう」
「き、狐殿…。家事が終わったのであれば交代願いたい…」
へべれけ親父と下戸狗の体が瞬時に炎に包まれ、上手に焼けた二人から抗議の声が上がるも、再び炎に包まれた。
炭化した二人を見下ろす金色は何処までも冷たい。
「こひながホモ天狗に拉致られたってのに何してんのお前ら」
「それなら早く言ってくれねえかなあ」
「我が君の一大事だと云うのに何故それを先に言わないのです」
炭化したにも関わらず、市松の事を聞くや即座に復活した狗神、信楽を連れコックリさんは天狗の住まう山へ向うのであった。
「あんにゃろ!山全体に結界張ってやがる!」
「これでは我が君を助けに行けないッ!」
見えない壁に阻まれた三人。だが、指を咥えて見るつもりなど毛頭無い。
「そっちがそうくるならこっちだってな考えがある。狗神!信楽!力合わせて結界破るぞっておま何やってんの!?」
山の麓で出禁をくらっていたコックリさんと狗神の間に陣取った信楽は素知らぬ顔で二人の腰を抱き寄せていた。
「え、いや条件反射ってやつ?両手に花があったら愛でるだろ普通」
「てめぇの普通なんか知らんわ!!」
「この淫獣!手を離せッ!!」
三人の力を合わせた超必殺技は信楽のセクハラにより未だ発動せず。




何度もお邪魔している天狗の家。
ロリ時とは比べ物にならないくらいの待遇の良さ。何も言わずとも世話を焼いてくれるのはいいがフラッシュの雨が少々鬱陶しい。
「よいの!よいの!ショタお嬢ちゃん堪らん!!いや、この場合お嬢ちゃんだと変かの?」
「どうでもいいのです」
アンニュイな顔でそっぽを向いたところでフラッシュの雨が止むわけもなく。終いには大きくなった天狗に手を握られ真直ぐ見詰められてしまう始末。市松の右手を両手で包み込み、仮面越しから吐き出される息の荒さが興奮の度合いを物語る。
「夢にまで見たお嬢ちゃんのワシ好みに育てる育成生活がはじ」
「まりません」
「そうつれぬ事を言う出ない」
「――こやつ引かない」
被した上、否定したというのにめげない相手に市松は内心動じていた。
出された茶菓子を貪り、茶を啜る市松の頬を天狗の指先が這い撫でていく。陶磁器を触るような仕草。慈しむわけでもなく、貴重な代物を触れ愛でる手付き。
「さて。まずは如何してくれようか」
常時上機嫌な天狗。ニヤニヤ顔が雰囲気で伝わってくる。
啜っていた茶を置き、市松は口を開いた。
「天狗さんは市松に教育を施すのです?」
「そうじゃ」
「どのようなものを?」
「お嬢ちゃんをワシ好みに育てる英才教育じゃ」
嬉々として市松の口端に付いていた菓子を指で摘み舌先で舐め取る天狗。その所業を見て確信した彼女から血の気が引いていった。

「天狗さんは馬糞を御萩だと言って食べさせ、八艘飛びが出来なければ谷底へ叩き落す教育を市松に施すのでせうか」

暫し無言の時が過ぎ、思い詰めた顔で湯呑を覗く市松に天狗の見えぬ顔に疑問の色が浮かぶ。
「……それは何処情報じゃ」
「以前某スレッドの方で拝見しました。たしかこんな事をされていたとかされていなかったとか」
「ワシ其処までスパルタじゃない」
「分かりました。では、どんぐりあげるので市松を家に帰してください」
「それも何処情報じゃ」
「同じくスレの方で」
その後、まずそんな似非情報を信じてはいけないと云う教育が始りました。
しかし、天狗の熱心な話を市松は右から左に聞き流していた。小さな窓から見える空。流れる雲を見て呟く。
「コックリさん…」
その余りにも焦れる声に天狗の顔色が変わった。友好的だった雰囲気が生き絶え、禍々しくおどろおどろしい霧が立ち込める。
「悪い事は云わん。狐達と過した日々は早う忘れた方がいい…。懐かしさに縋り生きるのは誠に辛い事ぞ…」
「カップメン……」
「むしろそっちか。カップ麺くらいならワシが買ってきてやるぞい」
主燃料であるカップ麺補給ルートが確保された市松は渋々天狗のところでやっかいになることにしました。
狗神とは違う種類の気持ち悪さが多少鬱陶しいが、狗神と違い余り被害を及ぼさず、且つ身の回りの世話を完璧にこなす天狗に市松の心が揺らぐかと思いきや――。以前タマに誘拐された日々の出来事を思い出し、その嫌な予感は現実のものとなって市松の前に立ちはだかった。
自分好みの人形に育て上げるのがタマの野望ならば、自分好みのショタへ育て上げるのが天狗の野望である。朝から晩までよくもまあ詰まらない英才教育を施すお陰で市松の顔からめっきり生気が抜けていった。
「(この恐ろしい管理体制見覚えがあります…)」
過る疲弊するだけの辛い日々。これならコックリさんのお説教がまだマシだったと思わざる得ない日常を市松は懐かしんだ。
夕餉の準備をしている天狗の背を睨む視線には反逆の炎がメラメラ燃え上がり。
「(ですが、天狗さんの弱点が分かりません)」
すぐ鎮火した。辛うじて火種が燻っているが、再び燃え上がらせるのは至難の技。因みに天狗の弱点は鯖である。
「飯じゃぞ」
卓袱台に並べられた山の幸。山菜や川魚、獣の肉が素朴に料理された品々は総じて子供受けが悪い。幾ら体に良いものばかりだとしても育ち盛りジャンクフード大好きの市松にとってこの料理達は余り魅力的に感じられない。
それでも箸を進めるのはエネルギー切れを恐れての事。エネルギーが切れてはいざという時に動けない。主燃料を与えてもくれるが、それは大抵天狗が山の視回りで留守の時だけ。
そこではたと気が付いた。いない内にこっそり逃げてしまえばいい。
もごもご山菜を頬張る市松が脱出計画を企てているとは知らない天狗は彼女が自分の作った料理を食べる姿に見惚れていた。

山の朝方は平野より冷え込む。
布団でまだ包まっていれば布団越しに声を掛けられた。
「ワシはまた山の様子を見てくるでの。ちゃんと待っているんじゃぞ」
「…はいなのです」
布団から顔を出していないが、翼を大きくはためかせる音と一緒に気配が消えた。
しんと静まりかえる部屋。冷たい空気を吸いながら顔を覗かせば矢張り天狗の姿は無かった。
「――…今がチャンス」
朝の冷え込みなど物ともせず、市松は勢いよく立ちあがり布団をバッと投げ捨てた。が、予想以上の寒さでそそくさ布団に出戻った。
天狗に貰った蓑をコート代わりに羽織り、地上数十メートルある家から梯子をつたい降りていく。巨木の上の方に建てられた天狗の家。一歩足を踏み外せば命の保証など無い高さ。目の眩むような高い場所から下を覗き込んだ市松は余りの高さに無感情な声を上げる。
「高いのです」
いつもは天狗に抱えられ自分の力で地表に降りる事はない。しっかり大事に抱えられ、緩やかに着地するのが常なので、強風に煽られ思わず梯子から手を離してしまい、恐ろしい勢いで急降下するなど初めての体験であった。
何事にも動じない市松は己の体が物凄い勢いで落下していることにも動じない。
そして、運よく樹の枝達がクッションの役割を果し特に怪我と云った怪我をせず何とか無事地表に降り立てたことにも動じなかった。
草木茂る山の中。枝葉に阻まれ日の光が射し込み難い薄暗い山中を市松は宛ても無く彷徨う。道らしい道や、川を見付けられれば儲けもの。それを辿って下ればいずれ麓に辿り着く。
しかし、市松が辿り着いたのは切り立った崖の上。吹き上げる風が小さな体を容易く崖下に連れ込んだ。
「あー」
本日二度目の高速落下。羽織っていた蓑の紐が解け空に舞い上がっていく。伸ばしたところで到底届く距離ではないというのに何故か蓑が重力を感じさせない動きで市松の元に返ってきた。
「ふー、危なかったわい」
降下する浮遊感が無くなり、変わりに安定感のある浮遊感が体を包み込む。
振り返れば馴染みの仮面が安堵の息を吐いていた。
「天狗さん」
「大事ないか?」
市松が浅く頷き、空の上でもあれなので天狗は市松を抱えたまま手頃な木の上に降り立った。
腕の中から子供を解放すれば自分があげた蓑を懐へ押し込まれてしまった。
「返しませう」
「見た目が気に食わんか?」
首を左右に振う度、市松の切り揃えられた黒髪が揺れ。半ば覚悟していた反応に天狗はバツが悪そうに苦笑し、視線を合せるべく腰を屈めた。
「これはな、天狗の隠れ蓑って云うてな」
「細かいアイテム説明はいりませぬ」
「なら端折って…、つまりこれはお嬢ちゃんの身を獣や物の怪から隠せるが事故的な厄災から身を守る事は出来んのじゃ」
「それで空から市松を見張っていたと?」
「うぬぅ…」
全てお見通しだと云わんばかりの目に天狗は大いにたじろいだ。
天狗宅からの脱出を試みたあの時からずっと誰かに見られている気が如何も拭いきれなかった。明らかに死ぬんでは無かろうかという高度から落ちても怪我ひとつしていなければ命に別状はない。というより、死んだり怪我させてくれる気がしない。
それが確信になったのは二度目の落下の際、太陽の中から現れた黒い影が素早く市松の身を抱きとめた時であった。
「帰りたい、か?」
少し間が空いた後、二つ返事を聞いた天狗は市松を家に帰すことにした。
終始山の麓で騒いでる彼らに引き渡せば市松が家で独りぼっちになる心配はない。市松を抱え地面に降り立ったかと思えばエコモードの天狗が小さな翼でパタパタ滞空し、八つ手の葉を一度振り下ろした。
「お嬢ちゃんに意地悪して悪かったの。道はワシが隠しておったんじゃ」
天狗の起した風により現れた一本道。辿れば忽ち麓で騒いでいる狐達の処へ行けると説明すれども市松は中々歩き出そうとしない。
「如何したんじゃ?」
「天狗さんが市松をここまで連れてきました。ですので、責任もって市松をコックリさん達のところへ送ってください」
「そ、それもそうじゃな」
「では、行きませう」
打って変わりずんずん歩き始めた市松の後を山の神は慌てて付いて行った。
会話も何も無い。ただただ土を踏締め山に住む生き物たちの声が遠くの方から聞えるばかりの静かな時が流れていく。とても静かな帰り道。
「……すまんかったの」
後ろから掛けられた謝罪の言葉を背に受けながら市松は歩き続ける。
「ワシャ如何かしてしまってたんじゃ。お嬢ちゃんがショタになって変に舞上がっての…、その場の勢いで攫って連れ込んだのはいいんじゃが、日が経つに連れ頭の中が冷えて云ってな?――お嬢ちゃんの気持ちも何も考えず、なんちゅう事を仕出かしてしまったんじゃと己自身ずっと責めておった」
「しかし、人をさらう物の怪さんたちは大抵相手の事など考えずにさらうのでは?」
「ハハッ…、それを言われると耳が痛い」
天狗を思ってかは知らないが振り返ってくれた市松の姿に天狗の心がざわついた。
「(嗚呼、矢張り帰すには口惜しい口惜しいのう…)」
気になっていたロリがショタになる。まさに願ったり叶ったりの展開。
可能であればずっと手元に置き育て続けたい。そんな天狗種族によくある欲求の裏側、市松がふとした時に遠くを見詰める姿に悲しみを覚えた。
「天狗さん、前から聞きたかったことがあります」
頭の何処かで何度も自問自答していた事を市松が云うのだと天狗は確信していた。

「天狗さんは市松がショタになったから攫ったのでせう?ショタじゃなければ攫わなかったのでせうか?」

何も言い返せなかった。否、言葉が出て来なかった。
戦慄く口元が仮面に隠れて良かったと思うのもつかの間、無慈悲に仮面をひっぺ剥がされてしまった。
超ド級の魅了効果を与える超絶美形。その顔を見れば忽ち記憶障害云々が起きてしまうが、市松こひなには全く効果がない。故に市松は物怖じせず天狗の素顔を凝視出来、顔色その他諸々窺う事が可能になった。
「言うのです。ショタでなければこんな事をしなかったのでせうか」
「あれこれ尋問になっとらん?」
「さあ言うのです。言わなければ――、ショタの服を着させたコックリさん、狗神さん、信楽おじさんを天狗さんの家に住まわせます」
「すまんかった。魔が差してしもうたんじゃ、悪かったと思うておる。許してくれ」
かくして市松の誘拐騒動はフェイスオフした天狗が全力で土下座をした事により終結したのであった。




















「もしかしてお嬢ちゃん物凄く怒ってる?」
「人形に感情などありません」
「しかし、無くともワシが失礼な事をしたには変わりない。本当にすまない事をした…」
「反省していますか?」
「勿論じゃ、もうあんなこと二度とせん。されど、ショタの放つ色香は絶大じゃな。今思い出しただけでも――ドゥフフ」
「・・・」
「イタッ。なんじゃ、何故打つのじゃ!?イタ、アイタッ」

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


見つかりませんでした。

チクチク目打ちの即興 二次小説


ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ゼルダの伝説 お題:哀れな祝福 制限時間:1時間 読者:46 人 文字数:1126字 お気に入り:0人
そう遠くない、なるかもしれない未来。と、いったところでそれが一体何百年、何千年後なのか、もしかしたらすぐ近い未来なのか、はたまた別次元の過去なのか分からない。皮 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ONE PIECE お題:栄光の殺し 制限時間:30分 読者:90 人 文字数:487字 お気に入り:0人
どこまで本気で、どこまでが冗談なのか。ふざけているとしか思えない行いは常に割り切っていなければ振り回されるのがオチだ。今更ながら掻いた胡坐の中で高いびきをして眠 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 お題:黄色い接吻 制限時間:30分 読者:42 人 文字数:627字 お気に入り:0人
くすみ切った白い夢がひたひた足音を立てやってくる。熱が入り過ぎて役になり切っているのか。それとも別の何かが憑依して体を操り心を支配しているのか。撮影の合間。次の 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ポケットモンスターBW2 お題:栄光の殺し 制限時間:30分 読者:55 人 文字数:1226字 お気に入り:0人
朝露滴る緑の絨毯が屋根一面を覆い隠し、朽ちるか朽ちないかの瀬戸際で鬩ぎ合っている石柱の間を潜り抜け、昔は人の活気で賑わっていただろう廃れた町並みを歩く。耳を澄ま 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 お題:遠いガール 制限時間:30分 読者:61 人 文字数:604字 お気に入り:1人
白い手袋が頬を包み撫ぜる感触はどちらかと言えば嫌いじゃない。少し毛羽立った布地が耳の縁をなぞる。こそばゆくて首を竦めようとすればその隙間に白い手袋が先回りして肩 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 お題:振り向けばそこに深夜 制限時間:1時間 読者:70 人 文字数:908字 お気に入り:1人
足元で蠢いていた黒い靄がビルの感情に共鳴して彼に群がり纏わりついた。憎悪、怒り、果たせなかった無念が糧となり勢いを増した黒い靄が白銀色の衣装を真逆の色で覆い隠す 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:約束のネバーランド お題:彼が愛した快楽 制限時間:1時間 読者:53 人 文字数:1109字 お気に入り:0人
変わり映えのない日々、手応えの全くない日々をたった一瞬で塗り替える鮮烈と期待に心が躍る。突如現れた一人の子供。その的確な指示が手緩い狩猟の終わりを告げる。待ち望 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 お題:清い壁 制限時間:30分 読者:90 人 文字数:709字 お気に入り:1人
糞尿が入り混じった汚水の匂いと屍肉が放つ腐臭のブレンドは一度服に染み着いたら中々取れない。触っただけで火傷するネバネバした糸に触れぬよう一定の距離を保つ。一本で 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 お題:許されざる夜 制限時間:1時間 読者:66 人 文字数:1154字 お気に入り:0人
27年の休息期間から目覚めた時、まず初めに感じたことは――胸の内に広がる空虚感だった。意識をデリー町中に張り巡らせ隈なく探し回る。募る焦燥感につられ指先が悴み呼 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ジョジョの奇妙な冒険 ストーン・オーシャン お題:恥ずかしいブランド品 制限時間:1時間 読者:63 人 文字数:1293字 お気に入り:0人
鏡に映し出される気合入った格好。首を捻り後方も念入りに確認。鏡に顔を寄せ前髪を撫で整え、更に角度を変え左右もチェック。窓辺から差し込む陽光に照らされキラキラ輝く 〈続きを読む〉