ジャンル:イナズマイレブンGO お題:暑い狂気 制限時間:1時間 読者:1004 人 文字数:2391字 お気に入り:0人

暑さには刺激を  ※未完

炎天下の真っ只中。
僕は何故か木陰でもなく、日陰でもなく、直射日光が当たる場所に立たされていた。
「ザナークの奴め……!」
ただひたすらムカつくあいつの名前を連呼していた。


事のなりゆきは数十分前、いや……一時間前だろうか。
マスターの命令で僕は、何故かこいつと買い物に行くことになってしまった。
どうやら荷物が多いらしいので、僕一人じゃ無理と判断されたようだ。
それならアルファなり他のメンバーなりよこせばいいものの、生憎皆都合がつかなかったらしい。
そしていつのまにか横にいたザナークがニヤニヤしながらこちらを見ていた為……
仕方なく、こういう結果に至るって訳だ。
エルドラドの本部からそう遠くない場所だが、僕にとってこの炎天下は狂気の物でしかなかった。
自画自賛する訳ではないが、このくらい肌が白いと一切の日焼けも許せなくなる。
まるで女子みたいな思考だが、生まれつきこの肌で生きてきた僕にとっては辛い。
「おい、俺はジジイに頼まれた物買ってくるからそこで待ってろ、いいか?ここから動くんじゃねぇぞ。」
「……この炎天下を理解しているか、こんなところにずっといたら日焼けするだろ!」
「女子かてめぇは、何なら俺とミキシマックスしてもいいんだぜ?それなら日焼けの心配はないだろ。」
あのミキシマックスをまたしなければならないのか……!?
寒気がした。
僕にとってあれは、黒歴史であり二度と体感したくないものだ。
「却下、それならここで死にながら待つ事にするよ。」
「チッ……可愛くねーな。」
そうブツブツ言い残し、奴は去っていった。


そして今に至る。
……何故だ、何故僕は連れて行ってもらえなかった。
暑さで大分イライラしていたので、場所を変える事にした。
少しくらいならいいだろう。
そう思い、近くの日陰に入り込んだ。
すると、僕の目の前に人影が。
「やぁ、隣いいかな?」
黒い髪の毛に、謎の触覚が二本、それに褐色の肌。
全身が黒い服に包まれた少年が僕の前に立っていた。
「誰だい?君は……」
「初めまして、かな、ちょっと悪いけどさっき君が待たされてる現場見ちゃってさ……僕と同じだね。」
名も名乗らず、いきなり話しかけてくるこいつに少し違和感を覚えた。
まるで僕の事は知っている……そんな感じだった。
「君は誰だ?僕の事を知っているのか。」
「ここじゃ暑いよね、ちょっと移動しようか……僕、涼しい場所知っているからさ。」
はぐらかされた。
「でも僕はここから動けない、さっきのやりとりを見ていたならわかるはずだろ……って、何して……!」
僕の言葉を遮るかのように、腕を引っ張られる。
その手には温度がないように感じた。
掴まれた感覚はあるものの、温度だけは感じられない。
冷たくもなく、熱くもなく。
……不気味、だ。
それと同時に謎の感覚に襲われる。
目の前がぐにゃぐにゃして、頭が痛い。
まさか、熱中症か……?
少し、止まって。
その言葉を言うために口を開けたが、どうやら僕の声は聞こえていないらしい。
全身の力が抜け、考える事も嫌になったのでただ引っ張られるままに身を委ねた。



「あ、気が付いた?」
僕の意識が戻ったらしい。
「ここは……?」
見回すと、全身木に囲まれた場所。
心地よいそよ風が肌を駆け巡った。
「ここは僕が大好きな場所だよ。」
そう言いながら、近くにいた山羊の頭を撫でる。
少し遠くには、石で出来た小さな石像があった。
この場所だけは今までいた場所と雰囲気が違う。
まるでここだけ違う世界へトリップしたような……
ん……トリップ?
「あはは、ごめんね?勝手に使っちゃった、これ返すね。」
そいつの手には僕のスフィアデバイスが。
「……!!き、君は一体何者だ!?これだってそう簡単に扱えるものじゃないのに。」
「……もし僕が、幽霊だったら君は驚く?」
幽霊?
いきなり何を言い出すんだ。
いや、待てよ?さっきの温度といい、あの感覚といい……
全てはこいつが起こしたものじゃないか?
僕はこいつの事など、何も知らないのにまるで僕の事は全て分かっているようなそんな感じだ。
「……今更何を、僕の周りにはS級の犯罪者や驚く程従順なアンドロイドだっているんだ、もう驚く事などない。」
「へぇ意外、驚く人って結構いるんだけど。」
驚く人もいる?
それって本当に自分は幽霊ですって告白しているものじゃないのか?
「え、君、まさか本当に幽霊……?」
「ふふ、それは君の想像におまかせするよ、ちょっと水を持ってくるね。」
小走りでどこかへ駆けて行った。
本当に変な奴だな。
地面に腰を下ろす。
すると僕の足元に、何か書かれているのを発見。
「これは?」
少し消えていて見にくいが、数字の間にお祭りとか海とか書かれていたので何かの予定だろうか。
「海、お祭りか……」
多分だと思うが、僕はそれを体験した事はない。
幼い頃の記憶など、とっくに忘れてしまった。
でも多分ない。
今更どうでもいいけど。
モヤモヤした思考を薙ぎ払う為に近くにあった石段に上る。
ずっとずっと遠くには何かの施設だったらしい建物が、所々崩れながら形を保っていた。
「お待たせ!お水採って来たよ。」
木彫りのコップに綺麗な水が入っていた。
「これは今採ってきたのか?」
「うん、ここの川の水は凄い綺麗だから美味しいよ。」
ニコニコと、笑顔で答える。
一口だけ、水を飲んでみる。
確かに、今までとは違う水の感覚だった。
「本当、凄い美味し……え?」
多分僕が水に気を取られてたせいだろう。
次の瞬間、そいつは僕に物凄い力で痛みをくわえ、激痛と共に僕の意識はなくなった。


「ごめんね。」


ふわふわとした感覚。
多分僕はまだ気絶している。
でも、何故だろうか。
目の前には僕がいて。

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