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出先でゲリラ豪雨に遭った東京は、それぞれが同時に無茶苦茶な方向に走っていく都会の人の波に流れることも逆らうこともせず、ただその場にいた。
走ったところでスーツはクリーニング行きだ。シューズだってあっという間に濡れてしまうだろう。急いだところで取り返しがつかないのは分かっているのに、少しでも被害を押さえるために走るという至極当然のことが急に億劫になってしまって、雨に打たれるままにしていた。
上から激しく打ち付ける雨粒はまるでシャワーだ。それにしては冷たいからプールの体を濡らすためのシャワーだろうか。
今年の夏も暑くなるんだろうか。冷たいものを食べるのは好きだが体が冷えてしまうのは好ましくない。
都内でも一気に浸透したグリーンカーテンのゴーヤをつい先週の日曜日に東京も植えた。料理は時間がなくてしないだけなので、収穫したら仕事の一環でゴーヤチャンプルを作るのが楽しみだ。できることならグリーンカーテンが無くても過ごせるのが理想だが、極端に冷夏だと快適だが夏用の商品やイベント、特に海が打撃を受ける。
雨で頭からびしょぬれになっているのに考えることは結局仕事だ。髪から流れ続ける水で目も開けられなくなった東京が、自分には仕事しかないと自虐的に笑っていると突然頭に衝撃を受けた。
「このすっとこどっこい!道のど真ん中でなにやってんでィ!」
怒鳴り声がしても目が開けられないので姿は見えない。それでも自分の声には間違いない。
雨の感触がなくなり、上の方でバラバラと叩きつけるような音がする。傘を差されたと気付く。
「ありがとうございます、江戸さん」
「礼言えるんだったらもっとしっかりしやがれ!」
前髪を後ろにやると視界が開いて、怒った顔の江戸が見えた。それに安心して少しだけ気分が落ち付いた。そいだ、この辺りは江戸の住む下町だった。
「体冷やしてなにやってんだ!」
「あ、そうですね。着替えなきゃ…仕事どうしよう」
また無言で頭を殴られた。
「仕事より手前ェの方が大事だろうが!ほら、ウチ寄ってけ!」
江戸は夏羽織をびしょ濡れの東京の肩にかけて手を引いて歩きだす。その手があたたかくて、東京は雨に誤魔化してすこしだけ目を潤ませた。

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