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【刀剣乱舞】光忠さんの陰謀【燭にか注意】

ふえっくしゅ!
その音にビクッと反応し後ろを振り返ると、めずらしく“かっこよく”ない音を立てて盛大にくしゃみを連発する燭台切がいた。いつもと違うその姿に笑がこみ上げてくる。

「どうしたの、君にしては気の抜けた顔をしているね…ぷっ、くくっ…」

あ、笑っちゃった。

「…うるさいよ、青江」

そんなに恥ずかしかったのか、顔を真っ赤にして憎まれ口をたたき背を向ける彼。
あーあ、拗ねさせちゃったかな。

「笑ったりしてごめんね。ほら、これあげるから機嫌直して?」

「これ、何だい?」

「薬だよ」

「それは見ればわかる、そうじゃなくて」

「花粉症の薬だよ、さっき主の部屋の前で拾ったんだ。」

彼は一瞬ポカン、という表情を浮かべた。
それから、さも面白そうにケラケラと笑い始めた。

「花粉症?刀が?そんなわけないじゃな…ふ、ふえっくしゅ!」

どうしよう、ちょっとかわいいかも。
…じゃなくて。

「君、それは明らかに花粉症の症状だよ。この植物溢れる春の時期、くしゃみや鼻水に目の充血、どれを取っても否定できる要素はないね。」

「ぐっ…でも、薬を飲むほどではないんじゃないかな……」

「苦いの苦手なの?」

「なっ…?!!」

あ、図星か。
はー、しょうがないなぁ。

「ほら、大人しく口開けて。」

必死にぶんぶんと首を振り後ずさる燭台切。
そんな彼をジリジリと追い詰め、ついに壁際まで寄せた。

そして、そのまま自分の口に水と薬を含み、燭台切の口に自分のを押し付ける。

「ん、…っ」

無理やり舌で口をこじ開ける。そして隙間が開いた瞬間に薬を流し込んだ。

「ほら、飲めた」

「いやいやいやいやちょっと待ってよ青江!??!!?!意味わかんないからね!??なんで僕がいきなり君に接吻されてたのかな!??!!!!!?」

「なんでって、君が大人しく薬を飲まないから」

なにかおかしいことをしただろうか?

なんてボケはもちろんしない。

そんなの、わざとに決まっているじゃないか。燭台切に接吻を仕掛けられる機会なんてそうそうない。まぁ、こんなことをして僕が尻軽みたいに思われるのも癪だけど、今回に限っては…ね。

ふと燭台切を見遣ると、なにかブツブツ呟きながら頭をかかえてその場に立ち尽くしている。

さすがに悪いような気がして、僕は彼に声をかけた。

「えーと、大丈夫?なんか悪いことしたみたいでごめんね?」

「結婚しよう」

「は?」

どうしてそうなった。

「えーと、燭台切?なにがどうしてそうなった?」

「君は僕に接吻した。僕も君が好きだ。これで十分だろう?」

(あっ、こいつ童貞だ)

こころのなかで失礼なことを思い浮かべながら過ごす午後は、今日も平和だった。











「あ、薬研ちょっといいかい?」

「おう、どうした燭台切の旦那」

「花粉症の薬って、健康体で飲んでも害ってないよね?」

「あ、あぁ…少量なら特に問題はないが…なにかあったのか?」

「いや、ちょっと愛猫に噛み付かれてね」

「…?」

(胡椒でわざと花粉症の症状を偽った、って知ったら君は怒るかな?)



ぜーんぶ、俺の掌の上。
早く俺のものにならないかな、ねぇ青江?



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