ジャンル:テンミリオン お題:どうあがいても彼方 制限時間:15分 読者:381 人 文字数:481字 お気に入り:0人

その絶望を覆す

 エリーの体がくらりと傾いで、頭から地面に倒れ込んでいった。
「やめろエリス!」
 駆け出しそうになったエリスにエルが檄を飛ばす。エリスは眼鏡の奥の瞳を一瞬泣きそうにゆがめたけれど、すぐに魔法詠唱に戻った。エリーは仲間うちでも1、2を争うほど細くて小さくて、だから、きっともうだめなんだろう。私も彼女のことを考えるのをやめた。
 ジャングルは未曾有の危機にあった。最近ちょっかいをかけてこないと思っていた人間の国が、ルファさまの不在を狙って攻め入ってきたのだ。ルファさまは人間の軍と協力して魔王を討つと言い残して出て行った。協力関係にあるはずなのに何故、と思ったけれど、詮無いことだ。人間は狡くて、残酷で、すぐに仲間割れを起こす愚かな種族。少しでも信じてルファさまを託した私たちが間抜けだったのだ。
 そう、ルファさまはいない。泣いても、詫びても、祈っても呪っても悔やんでも、ルファさまは彼方の地にいる。
「おおアッ……」
 エルの腕が吹き飛んだ。いよいよか。せめて誇り高く、エルフとして――
「エル! エリー! エリス! ――エミリ!」
 ああ、声がする。

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