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星の砂


「なあ。それ、なんなんだ?」
スティーブンが指差した先。積まれた本の上には、硝子の小瓶が鎮座していた。
中身には粒状の白い何かが詰まっている。
「頂き物だ。なんでも、星の砂というらしい」
小瓶を手に取り、クラウスは小さく揺する。
さらり、さらりと、砂は揺られるがままに硝子の空洞を飛び回る。
四方八方に延びた、ちいさな棘。白い粒はひとつずつ、みんな違う形をしていた。
「ああ、土産物として売ってるやつか」
「ちいさなレディが、お礼にと。そしてこの星の砂は、ちいさな生き物の死骸なのだ」
目線の高さに瓶を掲げて、クラウスは硝子越しに光を見る。
ちいさな小瓶に詰められて、値段をつけて売られる死骸。
弔うこともされず、誰にも思われず、『星の砂』として持て囃される、消えたいのち。
「はは、なんとも残酷なブランド名だな」
スティーブンは、窓の外に視線を逸らした。
星の砂。
まるで、この町の、いのちのようなーーーーーー・・・。
(おおげさ、か…)
霞んだ霧の夕景に、目を細めた。

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