ジャンル:血界戦線 お題:熱い勝利 制限時間:15分 読者:478 人 文字数:1169字 お気に入り:0人
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クラウス・V・ラインヘルツの日常 ※未完

 世界が切り開かれ、光が差す。
 闇の中から輝きが生まれる。
 時が時として動き出し、天と地が据えられていく。
 その様を、私――クラウス・V・ラインヘルツは見据えていた。
 ポン、といささか期待外れの音が響くとすべての準備が完了する。
 私の前には無事に起動が終了したパソコンが据えられていた。ふむ、今日も我が愛機は健全のようだと嬉しくなる。以前に二度、このHLの洗礼を受け、このパソコンも謎のウィルスに感染してしまったことがある。全ては私の目を盗んで、ザップが勝手に怪しげなサイトを見たことが原因なのだが、それもあって起動するだけで私は時として嬉しくなってしまうのだ。まぁ、あの時は、スティーブンがザップをこってりと絞り上げたのだが――いや、今日はそんなことは関係ない。
 私は身をかがめ、時として猫背だと指摘される姿勢でパソコンのキーボードを叩き始めた。
 MR.YAMAKAWA。
 対戦相手の名を入力し、自分示すコマンドを打ち込み、待つこと十二秒。
 画面に浮かび上がったのは、幾度見ても熱い興奮を覚えるプロスフェァーの盤面だった。
 だが今日はすでに幾つかの駒が盤上に置かれている。
 すでに三日、この対戦は続いていた。
『ミスタ、今日こそは決着を付けましょう』
 下の空欄に私宛のメッセージが表示される。遙か彼方、おそらくは極東の国、日本から送られてきた一文だ。私は誰にともなく頷き、カタカタとキーボードを叩いた……もう少し大きなキーボードはないものだろうか……打ちづらい。
『素晴らしき一局を感謝する。決着をつけましょう』
 画面の向こうで、ヤマカワさんが頷く様が見えた。
 私は盤面を見据えながら、対局の前だというのに興奮に顔が赤らむのを感じた。
 ここまで力の入った一局は久々だった。
 何よりも私には常に時間がない。
 突発的な事態に対応するため、常に事務所には詰めているが、雑事はスティーブンが片付けてくれることが多いとはいえ、いつでもゲームに没頭出来る訳ではない。だがこの三日は世界は穏やかに微笑み掛けてくれており、私はこの夢のように素晴らしいゲームに集中することが出来ていた。
 さぁ、対戦だ。
 ともに頭脳を競わせましょう。
 素晴らしき対局相手に対して声を掛け、いざ、対局のアイコンをクリックしようとした途端。
「クラーウス、事件だ!」
 無情なる一声が響いた。
 完全に集中する前だったことが災いした……、完全にゲームの世界に入っていたときならば恐らく聞こえなかっただろう一声。私は固まり、ぎこちなく顔を上げ、パソコンの画面からスティーブンの机がある方を見た。
 スマートフォンを手にしたスティーブンが私に目で合図を送る。
 大変だぞ、と。
 私は逡巡した――このまま、この勝利を逃してなるものかと。
 

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