ジャンル:血界戦線 お題:素晴らしい目 制限時間:15分 読者:394 人 文字数:722字 お気に入り:0人
[削除]

不可視を見る

「君の目は素晴らしい」
 言われたのは昔のことだ。クラウスと出会う前、大崩落の何年前だっただろうか。
「一体どこがです」
 聞き返すと、彼は顎に手を当てて少しばかり考えた。
「全て。……といったら大雑把すぎるか。その緋色は宝石のようだし、何より君の目は——物事を見通せる、良い目だ」
 大げさな例えまでして褒めちぎられようとも、今では過去の話だ。
 僕の目に素晴らしい所があったとしても、比べるのも失礼なほどの瞳の持ち主がここに居るのだから。

「何が見えてる?」
 執務室の窓辺に並んで立っていた。少年は僕の隣で目を開いて、街を見下ろしている。
「スティーブンさんと、同じものを見ているだけです」
「嘘をつくな。個人のオーラを追うことだってできる君が、僕と同じ風景を見ているわけがないだろう」
 レオナルドは僕が小さく笑い声を零したところで、機械的な青色を瞼の裏にしまった。
「本当に、同じものを見ているだけなんですよ」
 少年の糸目の端が垂れて、困ったような笑顔を見せられる。
「僕がスティーブンさんと違うものを見ているのだとしたら、スティーブンさんだって、僕が見ることの出来ないものまで見ているじゃないですか」
 僕に見えて彼に見えないものとは何だろう。神々の御技でも敵わないものなどあるのか?
「僕はミシェーラのことなら良く分かりますけど、会ってすぐに人の内面を見抜くことは出来ないです。でも、スティーブンさんは人の性格までもよく見えているのでは、と……」
 レオナルドは自身の目元を指差しながら、僕を見た。
「神様でも見えないものが見えるって、とっても良い目だと思います」
 純粋な気持ちを述べられたこの時、僕は心があたたかくなった。

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


ユーザーアイコン
作者:六月 ジャンル:血界戦線 お題:昨日食べたおっさん 制限時間:15分 読者:74 人 文字数:1264字 お気に入り:1人
霧けぶるHLに来て、純朴というよりは野生だったザップは秒で擦れた。それは番頭役のスティーブンのせいであり、敬愛すべきボスであるクラウスのせいである。子どもの成 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:こけら。 ジャンル:血界戦線 お題:間違ったブランド品 制限時間:15分 読者:552 人 文字数:437字 お気に入り:0人
「なあ。それ、なんなんだ?」スティーブンが指差した先。積まれた本の上には、硝子の小瓶が鎮座していた。中身には粒状の白い何かが詰まっている。「頂き物だ。なんでも、 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:あずき//ありがとうございました! ジャンル:血界戦線 お題:何かの命日 制限時間:15分 読者:501 人 文字数:1341字 お気に入り:0人
「ザップ・レンフロはどこにもいない」 てのひらにどろりと流れる赤黒い感触も、踏みつぶした躯の感覚も、スティーブンは決して忘れようとしなかった。目を背けようとしな 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:りっしんべん ジャンル:血界戦線 お題:灰色の狼 制限時間:15分 読者:440 人 文字数:536字 お気に入り:0人
うねりを上げながら、駆け抜ける銀色の狼。その身を血で汚すこともなく、どこまでも精錬に獲物を狩り尽くす。 紅い月の瞳、頬に一閃の傷跡。ぞっとするほど、美しい。「 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:世界の墓場から ジャンル:血界戦線 お題:大きな魚 制限時間:15分 読者:482 人 文字数:1091字 お気に入り:0人
求められたかった。レオナルド・ウォッチが事務所の扉を開いたのは午前二時を回ったころで、おかしなことにドアを開けてみると電気が付いていて人の気配があった。丑三つ時 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:たかみ ジャンル:血界戦線 お題:楽観的な国 制限時間:15分 読者:389 人 文字数:500字 お気に入り:0人
この地に住めば住む程に思う 此処では何が有っても可笑しく無いし、なんていうか皆其れを受け入れて。どんな騒ぎも【そういうものだ】といった感覚で、ハレの日みたいな扱 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:りっしんべん ジャンル:血界戦線 お題:宿命のモグラ 制限時間:15分 読者:591 人 文字数:770字 お気に入り:0人
まるで陽に焼かれて終わるようで、実のところ、野垂れ死ぬように。 自分はそういう死に方をするのだろうと、スティーブン・A・スターフェイズは漠然と思っていた。「地 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:本田屋あさ ジャンル:血界戦線 お題:清い雑踏 制限時間:15分 読者:559 人 文字数:586字 お気に入り:0人
ハロー、ミシェーラ。今日もここHLでは霧が立ち込めています。まぁそのおかげで異界人も普通に街を歩けてるんだと思うけどね。さすがHLって感じだよ。僕あんまりここの 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:秋月蓮華 ジャンル:血界戦線 お題:出来損ないの小説家 制限時間:30分 読者:110 人 文字数:1644字 お気に入り:0人
(オリキャラ居るよー)【ライブラのとある日】その日、レオナルド・ウォッチがライブラの執務室に入るとソファーでエルセリーザ・ディライトが仰向けに寝そべりながら小説 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:世界の墓場から ジャンル:血界戦線 お題:小説家たちのサッカー 制限時間:30分 読者:433 人 文字数:2386字 お気に入り:0人
僕が文筆家を目指したのはなんてことはない、僕にとって多くのものをことばにするという行為が息をするのと同じだったからだ。こういうと難しいけれど、つまり僕は日記を書 〈続きを読む〉

匿名さんの即興 二次小説


ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:スタンドマイヒーローズ お題:誰かと奈落 制限時間:30分 読者:6 人 文字数:1126字 お気に入り:0人
誰かと奈落に落ちるなら。そんな例え話を聞いたのは先日の外務省関連の飲み会だったろうか。奈落といえば仏教における地獄だ。地獄ということは大いなる罪悪を犯した者が、 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:グランブルーファンタジー お題:今度のお天気雨 必須要素:ゴルゴンゾーラ 制限時間:15分 読者:6 人 文字数:535字 お気に入り:0人
「あらー」上空から降ってきた雨を見もしないで、仲間と逸れた特異点は、地面と水滴が響かせる雨音を聞きながら、葉が零してしとどになった髪を後ろに流して、しまったなと 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:スタンドマイヒーローズ お題:帝王の誤解 制限時間:30分 読者:9 人 文字数:1192字 お気に入り:0人
「ほ~ん。それで?マトリちゃんは何をご所望なの?」ぐいっと近寄られると、端正な顔立ちと射抜くような瞳にがんじがらめにされているように動けなくなる。「えっと、です 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:名探偵コナン お題:12月の勝利 制限時間:15分 読者:15 人 文字数:784字 お気に入り:0人
昔ある脱出系バラエティ番組でこのような暗号を見たことがある。色のついたコードが何本かあり、暗号を解いて正解のコードを切れば外に出れるというものだった。『12月 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:名探偵コナン お題:地獄のにおい 制限時間:15分 読者:11 人 文字数:610字 お気に入り:0人
あなたはドリアンという果物を知っていますか。ドリアンとは30cmほどの周りがとげとげした薄い緑色の果物です。面白いことにドリアンを飛行機には持ち込むことができ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:名探偵コナン お題:美しい軽犯罪 制限時間:15分 読者:13 人 文字数:462字 お気に入り:0人
最近、学校帰りの道にある喫茶ポアロにイケメン店員がいると友達が耳元で騒いでうるさい。「ホントのホントにかっこいいの」と友達は鼻息を荒くして妄想モードに入る。まぁ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:ギャグマンガ日和 お題:安全な妻 制限時間:4時間 読者:10 人 文字数:1068字 お気に入り:0人
この時代に生まれた事、心底呪っている。子供を増やせ増やせと。徳川の貴重な跡継ぎがどうとかこうとかと。腹が立つ。何なんだ。何も知らぬ癖して。別に私は好きでこの立場 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:スタンドマイヒーローズ お題:愛と憎しみの螺旋 制限時間:30分 読者:11 人 文字数:1242字 お気に入り:0人
「私を内偵に行かせてください」関のデスクの前で、声を荒げた玲に捜査企画課の全員が振り返る。また無茶を、という視線。よくやるな、という視線。そういうものがあっても 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
flight ※未完
作者:匿名さん ジャンル:スタンドマイヒーローズ お題:かたい笑顔 制限時間:30分 読者:13 人 文字数:996字 お気に入り:0人
もう何度目かのデートがお預けになって、さらには出張のおまけ付きと言えば、さすがに書類をぶん投げたくもなる。文句の言い過ぎでミサキちゃんにも呆れられた。「出張、で 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:ワールドトリガー お題:恋の行動 制限時間:4時間 読者:14 人 文字数:286字 お気に入り:0人
恋、とは。今まで興味もなく、まさか自分がするとは思っていなかった。それは数日前。本当に、ちょっとしたきっかけだった。幼馴染の千佳に、恋をする日が来ようとは。でも 〈続きを読む〉