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相相(高尾独白+緑間) ※未完


 ――唐突に、高尾は、中学生の最後の日を思い出した。
 バスケで散々に負け倒して、これでもかというほど精々しく負けて、それでも諦めきれずに、高校でのリベンジを誓って、そのためだけに強豪を受験した。スカウトされるほどの実力はなかったから、(なにせ敗れまくっている)受験でもぎ取った強豪校。
 中学校最後の日。
 クラスメイトがこぞって惜しむように黒板に別れのメッセージを書き込んで笑っていた。
 いつもだったらきっと混ざっていたはずの、その光景を、証書を片手にぼんやりと見つめていた。
 中学校生活。
 面白いように褪せている。練習して、練習して、吐いて、練習して。練習して練習して練習して。
 あっけないほどに簡単に負けた。
 キセキにぼろぼろに打ち負かされたあの日の瞬間だけがちりちりと高尾の脳を焼いていた。
 笑って卒業を喜ぶ気にはなれなかった。
 押し付けられた白いチョークで、果たして自分が何を書いたのか。
 書いたのかも覚えていなかったはずだったのに、唐突に高尾は思い出した。
「打倒キセキ」
 ぽつりと呟いた高尾の声を聞き取った緑間が、視線だけで疑問を投げた。
 視線がこちらに飛んできたことで、初めて自分の口からそんな声が漏れていたことに高尾は気が付いた。
 よく聞き取れるな、と思う。少しだけ感心した。
 辺りはとても賑やかだ。わいわいがやがやと。
 あの日の光景をそのまま焼いたように、卒業に浮かれた高校生が、バカみたいにふざけ合いながら黒板に別れの言葉を書いている。
 とても、とても意識的に、唇を引き上げた。
「……なーんて、中学の時に書いたんだっけなあ? わかんねーけど」
 見上げずに、視界だけを上げると、眉間にしわを寄せた顔にぶつかった。
 これは不機嫌ではなく、唐突に高尾がこんなことを口走ったことに対する疑念だ。
 ひょっとしなくても、自分が顔だけで機嫌を読み取れてしまうから、こいつは最近俺に対して口数が少なくなってるんじゃないだろうか、と少なからず邪推する。
「つって四月にキセキとチームになってんだからわっかんねーよほんと」
 緑間の片眉が動く。だから何をと言いたげだ。
 正直に言って、あの時は自分の不運さをわりと本気で呪ったのだったが。
 半分は、かなったのだなあ 
 
 

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