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カラトド ※未完

「はああ、もう! カラ松兄さん! 飲みすぎ!」
「ンー? ノープロブレム、だ……とってぃ」
「発音ひらがなになってるし。何が問題ないの。問題ありまくりでしょうが」
 なんとなく、釣りの帰りにパチンコに行って。二人してそこそこ勝ったからちょっと呑んで帰ろうかという話になって。そう、ただそれだけだったのに。
「どうしてこうなったんだか……」
 幸せそうにむにゃむにゃ言っている兄は、トレードマークのサングラスを下敷きにしていることに気付いているんだろうか。時々好きな歌を口ずさんでは、うへへと妙な笑い声を上げる兄は随分と幸福そうだ。
「兄さんー? ほらもう帰るよ。さっさと立って。自分で歩いてよね。僕か弱いんだから、兄さんみたいな筋肉の塊なんか背負って帰れないからね?」
「うーん……らいじょうぶ、だぜ」
「何が?」
 テーブルに突っ伏して一人笑う兄を置いて、さっさと会計を済ませる。そこそこ手にしたお金は瞬時に飛んでいった。
「兄さん。起きて、帰るって言ってるでしょ」
 もう夜も遅い。銭湯は諦めるとしても、早くしないと終電さえ逃すだろう。兄の手を引いて夜道を歩きながら、終電の時間を検索した。少し早足で向かえば間に合うかも知れない。
「なあトド松」
「なに?」
「兄ちゃんがついてるからな。怖くないぞ」
「は?」
 足が止まった。遠くで電車の走る音が響く。あれが僕らの目指す終電だったら、もう間に合わないだろう。
「なにそれ?」
「夜道がこわいって言ってただろう?」
「いつの話してんの?」
 昔そんなことを言ったことがあったような気もするが、随分と前の話だ。確かに夜中のトイレへ向かう道がこわいけれど、外の夜道が怖いなんて言っただろうか。
「俺がついていればトド松を怖がらせるものなんて近付かせやしない。そうだろう?」
「意味が分からないんだけど。ほら、行くよ。カラ松兄さん」
 一人でいることの寂しさと怖さを、この人はどれだけ知っているんだろうか。いつかの僕が言ったというその恐怖心の吐露は、今の僕には計り知れない。だけど、昔の自分のそのセリフを今でも覚えているこの人とか、それに柄にもなくときめいた自分に動揺を隠せなかった。

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