ジャンル:咲-Saki- お題:興奮した処刑人 必須要素:じゃがいも 制限時間:30分 読者:354 人 文字数:1252字 お気に入り:0人

そして響くスパンキング音

「それで、なるか?」

 ちかちゃんが私の名前を呼びました。
私はおそるおそる、目線を上げてちかちゃんの顔色を伺います。
目元。にっこり。口元。弧を描いています。
一見、にこにこと笑っているように見えるちかちゃんの表情ですが、私には分かります。えぇ、分かりますとも。何年の付き合いだと思ってるのでしょう。
こうやって、にっこり笑って私の名前を呼ぶときのちかちゃんは、すっごい怒ってるときのちかちゃんなのです。

「なるか。大丈夫、私は怒ってないわよ」

 大嘘です。この言葉に安心して全てを話し、結果ちかちゃんのお仕置きを受ける羽目になったのは数知れず。
その度にほっぺを思いっきりむにーっと引っ張られて、いたいいたいいたいと泣いたものです。
ですが、今回の私は違います。ちかちゃんの思惑もばっちり「かんぱ」しているのです。
ですからぷいっとそっぽを向いちゃったりしちゃうのです。

「……なーるーかー」

 むすっとした声色に変化しました。
ほら、やっぱり怒ってました。ちかちゃん、そういうとこありますもんね。えぇ、ありますとも。

「あのね、なるか。なるかがどれだけ隠そうとしたって、もう完全にまるっとお見通しなのよ」

 ふふん、その手には乗りませんよ。私が話しさえしなければちかちゃんにバレることもないのです。

「じゃがいもよね」

 ……。

「私の家の畑のじゃがいも、爽と揺杏と一緒に勝手に収穫したのよね」

 ……あれっ。

「で、勝手に売っちゃったのよね」

 おかしいですね。なんでバレてるんでしょう。

「学校でそんなの売ったりしたら、そりゃ噂にもなるわよね」

 あぁ、なるほど確かに……って、あれ? あれれ?

   
「なんで心の声を読んでるんですか、ちかちゃん!?」
「なるか、途中から普通に声に出てたからね?」
「うそですうそです! 漫画の世界じゃあるまいし、そんなおばかなことしないです!」
「してたんだけどなぁ……で、なるか?」
「ひゃいっ!?」
「ただ売っただけなら別に良いの。前々から『部費が足りない』って話はしてたし。その足しにするのなら許そうかな、とも思ってたのよ?」
「……あの、ちかちゃん」
「お金、どうしたの」
「違うんです。私は止めたんですよ? でも二人が……」
「お・か・ね。 どうしたの?」
「その……売った後、『折角だしちょっと遊ぼうぜ』って二人が言い出して……」
「で?」
「……か」
「か?」
「カラオケ代に……」
「……」
「……え、えへへ……」


   ◇  ◇  ◇


「おいーす。……あれ、揺杏だけ?」
「いや、チカセンと成香もいるんだけどさ……」


   イタイデスイタイデスイタイデスーッ!!

   ホラホラ、マダマダ ユルサナイワヨ!!

   ヤダーッッ!!


「チカめ、部室をお仕置き部屋と勘違いしてやがるぜ。大興奮じゃんか」
「で、チカセンから伝言。成香が終わったら次私らだって」
「……マジかーっ」

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