ジャンル:咲-Saki- お題:僕と凡人 制限時間:30分 読者:102 人 文字数:992字 お気に入り:0人

凡人は明けても暮れても


僕はモブだ。

大阪にある姫松高校に通うごく普通の一般人だ。


そんな僕にも最近気になる人がいる。

同じクラスの末原恭子さん。

クラスが一緒になったのは三年生になって初めてだが、同じ委員会になってからたまに話すようになった。


彼女は麻雀部らしい。

僕は麻雀のことはよく知らないけれど、うちの学校の麻雀部は強豪で、彼女はその中でも中心的な選手らしい。

そんな人が委員会なんかで放課後の貴重な時間をつぶしてしまってていいのだろうか。

僕は彼女に訊ねてみた。


「いいわけないやろう。うちはこれでも忙しいんや」


作業する手を止めることなく、ぶっきらぼうに彼女は言った。

だったら委員会を休んででも練習に行ったほうがいいんじゃないか。

僕のその言葉に末原さんはため息をつきながら答えた。


「そうしたいのは山々やけどな。まかされた仕事をほっぽり出すわけにはいかんやろ」


どうやら彼女は責任感の強い性格らしい。

その後も不機嫌そうな顔をしながらも割り当てられた作業を素早くこなしていく。


「自分は」


え?


「自分はどうなんや。なんか放課後やりたかったこととかないんか?」


……僕?


僕はべつに……。

帰宅部だし、家に帰ってもゲームするか本を読んだりするぐらいで特別なことはなにもしていない。

僕がそう答えると末原さんはまたため息をついて言った。


「つまらんやつやな」

「なんか今まで一生懸命やってたこととかないんか?」


そう言われるとさすがの僕もムッとした。

しかしそうは言われてもそんなことはなにも……。



……いや。

そういえば一時期、小説にハマって自分でも書いてみようと勉強してたことがあったような……。


「……小説? ええやないか」


しかし、それも才能の無さをすぐに実感し、やめてしまった。


「才能がないやなんて関係ないやろ」

「自分が好きになったことやったら続けていけばええやないか」


そうは言われても……。


「凡人は明けても暮れても練習やで」


そう言って末原さんは立ち上がった。


「さて、うちは自分の分終わったから部活行くわ。あとよろしゅうな」


末原さんは立ち去った。


凡人は明けても暮れても練習か……。


末原さんのその言葉は妙に僕の胸に響いたのだった。



同じジャンルの似た条件の即興二次小説


ユーザーアイコン
作者:四季 幽稀@善野FC会員の本常玲奈 ジャンル:咲-Saki- お題:愛すべきジジィ 制限時間:30分 読者:155 人 文字数:1500字 お気に入り:0人
憧の家に行くと、いつも憧のおじいちゃんがお迎えしてくれる。「初瀬ちゃん、今日も来たんか」「あっ、はい。憧いますか?」「今帰ってくると思うから、部屋上がってゆっ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:四季 幽稀@善野FC会員の本常玲奈 ジャンル:咲-Saki- お題:清い家事 制限時間:30分 読者:181 人 文字数:1500字 お気に入り:0人
「洗濯物出して!」家事はいつも塞の仕事。家にいるときも。部室にいるときも。大会中の宿舎にいるときも。そして、霧島の海に来た時も。「あ、臼沢さん、私がやりますよ」 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:咲-Saki- お題:ゆるふわ愛され土 制限時間:30分 読者:149 人 文字数:979字 お気に入り:0人
阿知賀のゆるふわ愛され土晴絵といえば、知らない者はいない。ご存知、今の阿知賀女子学院麻雀部の名監督、赤土晴絵のことだ。奈良に生まれたゆるふわ愛され土晴絵は、その 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:咲-Saki- お題:憧れの螺旋 制限時間:30分 読者:198 人 文字数:1013字 お気に入り:0人
暗がりの中にいた自分には、あまりにも眩しすぎて。手をとり私を暗闇から逃れさせてくれたあの人は、いつも爽やかに私に笑いかける。今までの日常が非日常に、そして非日常 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:宥凪 ジャンル:咲-Saki- お題:憧れの螺旋 制限時間:30分 読者:198 人 文字数:802字 お気に入り:0人
私の手の中にある壊れてしまったオルゴール。これは、10年前に尊敬する人から譲り受けたものだ。聞いた話によると、私のお母さんからプレゼントされた品物らしい。「宥が 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:よくと氏 ジャンル:咲-Saki- お題:憧れの螺旋 制限時間:30分 読者:196 人 文字数:364字 お気に入り:0人
私は常に人の周りにいるだけで精一杯だった。自分から前に立って行動を起こすのは苦手で、前に立つ人についていくことで自分の存在を示していた。日々勉強をし、頼まれたこ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
良薬口に苦し ※未完
作者:宥凪 ジャンル:咲-Saki- お題:苦い川 制限時間:30分 読者:238 人 文字数:944字 お気に入り:1人
目の前には川がある。飲む前から苦さが伝わってくるような川がある。どうしようもなく喉が乾いていて、辺りを見渡しても乾きを潤してくれそうなものはない。そんな時、人は 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:咲-Saki- お題:彼と超能力 制限時間:30分 読者:233 人 文字数:898字 お気に入り:0人
幼いころ、私は自分に超能力があると信じていた。協会の娘だから。そんな理由だったと思う。やっていたことは子供騙しの手品だったけれど、周りの友人達は私と同じ小さな子 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:咲-Saki- お題:彼が愛した交わり 制限時間:30分 読者:298 人 文字数:1396字 お気に入り:0人
須賀京太郎…清澄の一年生で、男子らしい…。私?私は宮永照……王者と言われてるし、チャンピオンとも…女の子に王者とか失礼にも程がある…私は何方かと言うとお姫様的な 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:カバなか ジャンル:咲-Saki- お題:僕の「えいっ!」 制限時間:30分 読者:307 人 文字数:927字 お気に入り:0人
――麻雀にオカルトはつきものですが、私はそれを信じません。 運なんて、結果に過ぎないもの。数回の試行で確率なんて収束するものではないのです。 だから、たまにと 〈続きを読む〉

まその即興 二次小説


ユーザーアイコン
作者:まそ ジャンル:咲-Saki- お題:愛、それは花 制限時間:30分 読者:102 人 文字数:454字 お気に入り:0人
紫陽花が咲いている。地元大阪のプロチームに入ってから一年と少し、もうすぐ梅雨が明けようかという時期に、うちこと愛宕洋榎は気づいた。プロとして試合を行う会場。そこ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:まそ ジャンル:咲-Saki- お題:僕と凡人 制限時間:30分 読者:102 人 文字数:992字 お気に入り:0人
僕はモブだ。大阪にある姫松高校に通うごく普通の一般人だ。そんな僕にも最近気になる人がいる。同じクラスの末原恭子さん。クラスが一緒になったのは三年生になって初めて 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:まそ ジャンル:咲-Saki- お題:朝の勇者 制限時間:30分 読者:342 人 文字数:955字 お気に入り:0人
末原「おはよう」漫「たいへん!たいへんなんです末原先輩!」末原「どないしたんや漫ちゃん」漫「真瀬先輩がめっちゃ機嫌悪いんです」末原「ゆーこがー? めずらしいけど 〈続きを読む〉