ジャンル:カルジュナ お題:わたしの好きな不動産 制限時間:15分 読者:265 人 文字数:1458字 お気に入り:0人

【カルジュナ】転生なんて聞いてない2

もう一度、新生児室で目が覚めたカルナは、前回の何がダメだったのだろう、と考えた。なにせ、考える時間だけはたらふくあるのだ。ただ白痴のふりをして、適度に泣いてやればいい。

まず前回の人生において、反省すべき点はいくつかある。まず初めに、カルナが自分から探すことに躍起になってしまったとうことである。自分自身が探すことに加えて、相手に見つけてもらうという選択肢もあるということを失念していた。次に、あまりに危険すぎる職業についてしまったということが、そもそも間違いだった。軍に所属してしまった場合、確かに情報量という点ではおいおい過多にはなっていくだろう。しかし出世しなければデスクワークには回されないし、他の職業と比較してもやはり死亡率はけた違いだ。
さてこの二点を鑑みるて、カルナは前回の人生とは逆を行ってみることにした。
つまり、アルジュナから見つけられることのできる、安全な職業。
それには何が該当するのだろうか、と考えていたところで、カルナはようやく十三歳になろうとしていた。両親が誕生日パーティの席で何か欲しいものはないか、と聞いてきたものの、「捜してほしい男がいるのだが」などとは言えない。カルナも、言ってはいけないことくらいの分別はつくようになっていた。
そもそも自分に前世の記憶があると言ってしまえば、カルナを愛する両親が脳の病気を疑って病院に連れて行ってしまうことは容易に想像できた。カルナとしても、縁あって自分の両親という役柄についている二人を悲しませることはしたくなかった。
アルジュナのことは伏せておきながら、カルナは両親に問う。
曰く、「目立つ職業につきたいのだが、何かいい案はないだろうか」
カルナの言葉に顔を見合わせながらも、両親はまだ幼い息子に愛嬌を感じたのか、あれこれ相談をした後に返答した。
曰く、「俳優なんてどうかしら。もしかしたら世界に飛び立つことだって!」

次の日から、カルナは履歴書とオーディション申込書を揃えて、あらゆる養成所から芸能事務所までにそれを送付した。
演技経験はゼロであったが、容貌と同じく真っ白な履歴を、変幻自在な多色へ染め上げていく過程は大人をもうならせ、みるみるうちにカルナは天才子役として名を馳せるようになった。
なにせカルナに来た役柄といえば、その浮世離れした外見を利用したものや、身体能力を生かしたスタント無しなど、一筋縄ではいかないものばかりだったからだ。
これでどうにかアルジュナの方から見つけられるだろう。そうカルナが一息ついて考えられるようになる頃。カルナの年齢は二十半ばを過ぎていた。
周囲のカメラとマイクから、プライベートでの情報をねだられても、カルナにはどうでも良かった。ただ、自分を殺しに来ない男のことだけが気がかりだった。
自分に来る誘いを断る日がこようとは夢にも思わなかったカルナが、連日の下心が透けて見える誘いを全て袖にし、帰路についている日のことだった。

日付がそろそろ変わるだろう、という深夜。
カルナが一人暮らしをするマンションの下に、見覚えの無い女性の姿があった。まさか自分に用があるとは露とも思わずカルナが横を通り過ぎようとすると同時、ドン、という衝撃があった。

「あ、あ、あ、あなたがっ……誰かのものになるくらいなら……っ!」

震える手で銀色に光る何かを握り、青ざめた顔で唇を動かす女性の顔に、やはり見覚えはない。
なるほどこれも死の要因になるのか。カルナはそう思いながら、自分の腹から滴る血を見ていた。

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


見つかりませんでした。

梟光司の即興 二次小説


ユーザーアイコン
作者:梟光司 ジャンル:FGO お題:鈍い奈落 制限時間:15分 読者:39 人 文字数:793字 お気に入り:0人
あぁ痛いなちくしょう。なんだってほんと、オレなんかが世界を背負っちまったんだろうな。平凡が服着て歩いてるような現代日本の中流家庭の次男でさ、こんな血とか煙とか剣 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:梟光司 ジャンル:FGO お題:群馬の極刑 制限時間:15分 読者:59 人 文字数:810字 お気に入り:0人
拝啓、お元気でしょうか。この手紙を読む頃、貴方はどうしているでしょうか。この手紙を受け取ってしまったということは、つまり、私はもう生きてはいないということでしょ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:梟光司 ジャンル:カルジュナ お題:光の仕事 制限時間:15分 読者:57 人 文字数:1527字 お気に入り:0人
後に残されたカルナではあったが、はっと正気に戻った後に慌てて車に舞い戻り、あのタクシーを追え!と声を荒げたのだった。「もう見えないよぉ~ムリムリ~!」「アルジュ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:梟光司 ジャンル:カルジュナ お題:団地妻のオチ 制限時間:15分 読者:54 人 文字数:1370字 お気に入り:0人
さて、カルナは今日も今日とてアルジュナと共に登校する。アルジュナとカルナは文系理系クラスで正反対に位置しているとはいえ、同様の特別進学コースに在籍しており、なお 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:梟光司 ジャンル:ロビジュナ お題:素晴らしい外側 制限時間:15分 読者:52 人 文字数:1611字 お気に入り:0人
申し上げましょう、申し上げましょう。この僕の言葉で事足りるのであれば。えぇ、時間は大丈夫です。今はちょうど休憩時間ですから。刑事さんたちも、つい先日までこちらに 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:梟光司 ジャンル:カルジュナ お題:神の夕飯 制限時間:15分 読者:64 人 文字数:1435字 お気に入り:0人
「何故あやつに執着する」信長は特盛の豚骨ラーメンを今まさにすすろうとしながらカルナに問いかけた。カルナはというと、こちらも特盛の、味噌バターラーメンの麺をすすれ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:梟光司 ジャンル:ロビジュナ お題:殺されたガール 制限時間:15分 読者:88 人 文字数:1601字 お気に入り:0人
「付き合ってもらえませんか」俺の言葉に、アルジュナは目を丸くして、え、と一つの音を呟いた。俺とアルジュナは同じ大学で違う専攻を持つ学生だった。それが、バイト先が 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:梟光司 ジャンル:ロビジュナ お題:阿修羅極刑 制限時間:15分 読者:78 人 文字数:1426字 お気に入り:0人
申し上げます、申し上げます。私はひどいやつです。そうとはこれっぽっちも思ってなんかいませんが、私はひどいやつだと言っておきます。何故なら、きみがそう望むから。さ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:梟光司 ジャンル:ロビジュナ お題:見憶えのある解散 制限時間:15分 読者:73 人 文字数:1408字 お気に入り:0人
【或る依頼者の証言】申し上げます、申し上げます……っていうフレーズがあったじゃない?あれは告発をする人間の言葉だったけど。いや、うん、そういうものだと思って欲し 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:梟光司 ジャンル:ロビジュナ お題:空前絶後のボーイ 制限時間:15分 読者:83 人 文字数:1356字 お気に入り:0人
大学の掲示板に貼られていたのは、短期バイトのお知らせ。昼休みに一時間、指定された部屋できちんと機械が動いているかを監視するだけのお仕事。その時給の良さと、飲食し 〈続きを読む〉