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テル律 ※未完

緑の絵の具を塗りたくったような絵画の前でひとり立ち尽くした。
多分それは新緑の風景とか、山々の青さを表現していたのだろうけれど。僕には
「エクボ……」
慣れ親しんだ悪霊に見えてしまったのだ。

* * *

「駅前の掲示板に貼ってあるポスター、テルさんは見ましたか?」
「うん? それなりにチェックはしてるけど……どれのことだい?」
「美術館の……期間限定で特設展示やるって内容のやつです。緑が印象的な絵がメインになっている」
「ああ、あれか」
「一緒に、行きませんか?」
「良いよ」
 テルさんと付き合い始めたのは、先月からだ。かなりモテるこの人がどうして僕なんかを選んだのか、いまだにその理由はよく分からないままだけれど僕らはこうして逢瀬を重ねている。何度かデートもしているものの、次の約束を僕から口にするのは初めてだった。
「嬉しいなあ」
「何がですか?」
「デート、律くんから誘ってくれるの初めてじゃないか。楽しみだなぁ」
「……そうでしたっけ」
「そうだよ。行くの、週末で良いかな?」
「はい」
 柔らかに笑うテルさんから、僕は目を逸らした。少しだけ罪悪感が顔をのぞかせたのだ。だって僕は、あの絵が気になるだけであって、同行者は誰でも良かったのだから。

* * *

「美術館、楽しかったね。普段なかなか行かないけれど、ああいう空間は好きなんだ」
「そうだったんですか。良かったです、楽しんでいただけて」
 ゆっくりと二人で絵画を見て回ったあと、近くのカフェで向かい合った。喉を潤す珈琲にほっと息を吐く。
「あの、緑色の絵さ」
「……。」
「なんだか、エクボ君に似ていたよね」
「…………そう、ですかね」
「うん。多分、君もそう思ったから観に来たんだろう?」
 休日とはいえ、昼時も過ぎたカフェは閑散としている。穏やかな日差しは、僕らの会話を阻むことなく降り注いだ。
「エクボ君がいなくなって二か月、僕らが付き合って一ヶ月か……意外と早いものだよね。ねえ、律くん。改めて……僕と付き合ってくれてありがとう。本当は、エクボ君の事が好きだったのに」
「知ってたんですか」
「薄々感づいていたっていう程度かな。悪霊と人が付き合うなんて聞いたことがないから、実際どうなんだろうとは思っていたけれど」
「付き合っては、いなかったですよ。僕らはあくまで師弟で……僕の、一方的な片想いでした」
 僕のこの想いを口に出すのは初めてだった。なにせ、エクボは他の人に見えることも知覚することもできないのだ。兄さんにはまず言えないし、霊幻さんは論外。エクボ本人には、伝える前に僕の前から消えてしまった。ぐるぐると出口の無い思いを抱えたまま生きていた最中で、この人から告白というものをされたのだった。
「好きな人がいるけれど、それでも構わないかと君は言ったよね。僕が告白した時に。それが、エクボ君の事だったんだろ?」
「はい……」
「僕はさ、ほらこの通り。顔が良いでしょ? 超能力もあるし、頭も良い。スポーツだって何だって大抵の事はそつなくこなせるんだよ。顔も声もスタイルも、何もかも優れている自覚がある。でも、

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