ジャンル:Re:ゼロから始める異世界生活 腐向け お題:小さな階段 制限時間:1時間 読者:107 人 文字数:1636字 お気に入り:0人

積み上がる台【スバオト】※キャラ崩壊 ※未完

 ゆっくりと歩いて行けば、見慣れた扉が見えてくる。スバルはそっと深呼吸をして、ドアを押し開けた。そこには数々の書類に囲まれながら、埋もれるように眠っているオットーがいた。その姿に、スバルはほぅっと息を吐く。慎重に扉を閉め、物音を立てぬように、そっと中へと歩を進めた。
 オットーは起きることなく、熟睡している。そんなオットーの顔を覗き込み、スバルはジッと見つめ、目元に掛かった髪に触れた。ふわりと、絹のように柔らかく、触り心地が良い。
 撫でるように分け目に沿うと、ふいにオットーが身じろいだ。あっと、スバルはすぐに手を退ける。そうして、ゆるりとオットーは目を覚ました。
「ナツキさん……?」
 寝起きのためか、少し声はかすれていた。起き上がり、大きく欠伸をして目を擦るオットーに愛おしさを感じつつ、スバルは小さく微笑む。
「おはよう。オットー」
「すみません。寝てしまったようですね」
 ぐっと身体を伸ばして、そう言うと、オットーはスバルの方をじっと見つめた。
「いつからここに?」
「つい、さっきだよ。随分ぐっすり眠ってたな」
「昨日のアレが原因かと」
「ああ……悪かったよ」
 すると、オットーは首を振る。スバルは悪くないとでもいうかのように。
「いいんですよ。ほら、服のおかげで隠れますし」
「そっか。なら良かった」
 心底安心したように、ほっと息を吐くスバル。オットーはゆっくりと、スバルの方に身を預けた。
「それに僕は、ナツキさんが傍にいてくれるだけで、嬉しいですから」
 微笑んだオットーを見て、スバルもオットーの肩に触れた。そうして自分の方へと寄せ、ギュッと抱きしめる。
「大丈夫だよオットー。お前を一人にはしねぇから」
「はい」
 幸せそうなオットーの声に、スバルもどこかで、何かが満たされたように感じる。幸せな時間だと、スバルはオットーの温もりに触れながら、確かにそう思った。



 --こんな時間が、もっと続くように。





「そういえばナツキさん」
 少しして、ふいにオットーが声をかけた。
「どうした? オットー」
 そう問いかけて、ふとスバルは、何かに気づいた。
 --……ああ、やばい。
「さっきまで誰と会っていたんですか?」
 スバルは答えない。いや、答えられなかった。視線を落せば、オットーの真っ直ぐな瞳と目が合う。--いつからか、その瞳には光が宿らなくなっていた。
「エミリア様ですか?」
 スバルは答えない。
「レムさんですか?」
 スバルは答えない。
「ベアトリスちゃんですか?」
「ラムさんですか?」
「ガーフィールですか?」
「フレデリカさんですか?」
「ペトラちゃんですか?」
「メイザース辺境伯ですか?」
 スバルは答えない。答えても意味がない。そのことを知っているからだ。
 そんなスバルに、オットーは震える声で呟く。
「どうして……どうして……どうして……どうして、どうして、どうして、どうして、どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして……--どぉして!!」
 大きな声で叫び、机を叩きつけた。
「どうしてですか! なんでぇ! 僕だけって言ったのにっ! 昨日は僕だけって言ったじゃないですか!!」
 そう言ってスバルにしがみつくオットー。それでも、スバルは何も出来ない。何もしない。ただ何かを待つように、オットーを見つめて--
「どうして……っ、どうして」
 そう言ってオットーは机の上にあったペンに手を伸ばし、服をめくると腕を振りあげた。はっと、スバルはすぐにその手を取る。
「やめろ! オットー!」
「いや、やめない! 離してくださいっ!」
 そう言ったオットーの頬には涙が伝う。スバルはオットーの腕に視線を下ろした。

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