ジャンル:Fate/Grand Order お題:ゆるふわな動機 制限時間:30分 読者:106 人 文字数:856字 お気に入り:1人

ゆるふわ時空【ガウェベディ】 ※未完

 ベディヴィエールに避けられている。ガウェインは壁にもたれかかりながら腕を組んだ。
 ガウェインとベディヴィエールは恋仲である。そして、昨日は彼と、はじめて体を結んだ夜だった。事情は割愛するが、英霊の身でありながら、やがて人理修復とともに終わる第二の生を、ガウェインとベディヴィエールは互いに手を取ることに決めた。
 ガウェインにとって、それは全く予想外のことだった。自分はずっとヘテロセクシャルであったし、ベディヴィエールとは、生前けして親しかったわけではなかった。むしろ、民草によく寄り添う騎士であったベディヴィエールとは、意見を異にすることのほうが多かった記憶がある。しかしこうしてカルデアに呼ばれ、生活しているうちに、ベディヴィエールの、生前には全く想像もつかなかった側面が次々と見受けられて、それを、かわいらしい、と思ってしまえば、もう手遅れだった。
 遠く、鎧の音が聞こえる。それは規則正しく廊下を歩き、ガウェインのすぐ横の角を曲がった。そして目の前にいるガウェインにぎょっとして、つい踵を返そうとする彼に、問いかける。
「マスターに呼ばれているのでは? マスターの部屋はこちらですよ」
「……あなたの差し金ですね」
「いいえまさか、マスターは貴卿に用があるのでしょう。ただし、こちらの部屋に入る前に、どうか私の質問に答えていただきたい」
 踵を返しかけた鎧の主が……ベディヴィエールはあきらめたように、そっとガウェインに向き直った。
 星色の髪、美しい瞳、彼の容姿についてこう注目するのもまた、生前には全くなかったことだった。
「なぜ私を避けられますか?」
 言葉に、ヒスイの瞳が揺らいだ。沈黙がうるさかった。死刑宣告を待つ気分だ。私は昨日、何かしてしまったのか。別れ話か…。まったくもって、英霊になってから、こうも新しい経験があるとは思わなかった。
「あなたが」
「はい」
 小さく、消え入るような声でベディヴィエールが口を開く。
 息を呑む。
「あまりに恰好よいので、直視できないのです」

 

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