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心配してるんだよ ※未完

※アモンくんとソロモンたち、ちょっとシリアスほのぼの

(まずい)
 しくじった。と思った時には遅かった。
 相手の懐に潜り込み、首尾よくフォントを奪うところまでは良かったけれど、代わりに振り下ろされる鎌を避けきることができない。
 振り下ろされる鎌を前に、時はゆっくり流れていく。光景が一つずつコマ送りになる。
 アモンの脳裏によぎったのは、白紙だった。何もなかった。ただ、仕事を全うしようと思って、掴んだフォトンだけは離さなかった。
 鮮血が飛ぶ。
「下がれ!」
 ガープが攻撃の間に割り込んだ。
「アモン!」
 召喚者がアモンの名を呼ぶ。金色の目が大きく見開かれているのが視界の端に見える。召喚者は、一瞬だけ注意を向けたけれど、こちらを見ず、ただ幻獣を睨んでいた。
 意識を手放した。後のことは覚えていない。

 役立たずが。

 罵りの声を聴いた気がして、アモンははっと目を覚ました。反射的に毛布をはねのけて起き上がる。傷口に鋭い痛みが走った。追放されたメギドとはいえメギド、傷はもう動けるくらいにはなっていたが、それでも悔しさがにじんでいた。
(畜生、しくじった)
 罵りの声が耳元にわんわんと唸っていた。父親から幾度となく聞いた声だった。それでも、今日はよりによってソロモンの、召喚者の声だった。
 一度たりとてそんな風に声を荒げたことはなかったけれども、鮮明な声が耳からこびりついて消えない。
(俺には死に際に思い出す光景もないってか?)
 何も見えなかった。

 ばかばかしい、水でも飲むかと、部屋を後にする。
「よう、ひどい目に遭ったみたいだな」
 深夜ではあったけれど、アジトにはまだ人がいて、ブネたちがのんきに酒を飲んでいた。自分が大変な目にあっているというのに、と少々なんだか恨みがましくて黙って隣をすり抜けた。あの失敗も、数ある戦闘の一つにすぎず、なんら大ごとではないのだ。
「あ、起きたのかよ」
 モラクスが見張りから戻ってきた。
「悪いかよ」
「いや、別に」
 それから結局かける言葉も見当たらなかったが、沈黙が居心地悪かった。
「じゃあ、アニキに声かけてくるよ」
「アニキ?」
「見張りしてるからさ」
「本来なら俺の番だった……俺がする」
「いやさすがにそれは無理だろ」
「俺が役立たずだって言いたいのか?」
「まさか。感謝することはあってもさー」
 喉の奥に何かが引っかかっている。
「そんな目じゃなかった。見限られた……呆れられたんだと思う。そんな目だった」
「あれか。あれは呆れた目じゃなくてさあ……俺にもよくわからないんだけど」
 たぶん、心配してる目だ。
「そうか」
 なんだか腑に落ちたのと同時に、奇妙な居心地の悪さを感じた。帽子を目深に被ってマントをはおる。
「おい、いいんだってー」
「あのお人好しに起きたって言いに行くだけだ」
 モラクスが笑った気がしたので、思いっきり目をそらした。

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