ジャンル:遊戯王ARC-V お題:情熱的な母 制限時間:1時間 読者:17 人 文字数:1603字 お気に入り:0人

お母さんに感謝を贈ろう

※洋子さん視点。スタンダード次元過去話。

遊矢の母、榊洋子は昔からエネルギッシュな女性だった。
「舞網クイーンズ」の総長として夜を駆け抜け、ふとした切っ掛けで謎めいた男(遊勝)に惚れ込んだ勢いのまま押して押して、彼とゴールインを果たす。
そしてその後愛らしい息子を産み、最愛の夫と協力しあい共に育てていた。
三年前、遊勝が行方不明になるまでは。
その後は母と息子の二人暮らしで、周りの人々の協力も得ながら生活している。

家事を終えた洋子が一息つこうとテレビを見ていると、母の日ということで様々なコマーシャルが放送されていた。

――いつも頑張っているお母さんに感謝を届けよう!

それを見てふと笑みを浮かべる。遊矢が小さい頃、こんな感じのコマーシャルを見て尋ねてきたものだ。『かんしゃをとどけるって、どうやればいいの?』と。
それを聞いた夫は『うーむ……肩たたきとかはどうだ、遊矢』と暖かな眼差しで息子に対して答えていた。

そして当日の母の日、遊矢はあふれんばかりの笑顔で「おかあさんのかたたたたきけん」をたくさん自分にプレゼントしてくれた。
その自信たっぷりの顔がもう、本当に心の底から愛らしく、そのままぎゅうと小さな体を胸に抱き締め「もー、くるしいよぉ」と息子に怒られたものだ。

その後「かたたたたきけん」を早速使い、遊矢に肩たたきを頼んだ。
まだ頼りない小さな手のひらをぎゅっと丸め、少し凝った肩をぽこぽこと一生懸命叩く。
「ありがとう、楽になったよ遊矢」と伝えるとにこーっと遊矢は笑ってくれた。

「あの肩たたき券、どこに閉まったっけ?」
そうだ、確かタンスの右の引き出しの……と記憶をたどり、ほどなくして目当てのものは見つかった。
たどたどしい文字の、良く見ると「た」が一つ多い、息子の初めてのプレゼントの「かたたたたきけん」。
洋子はこれを見た瞬間ある考えが浮かんだ。

デュエル塾から遊矢が帰ってくる。コールがにゃあんと鳴きながら帰ってきた遊矢の出迎えをする。
「母さん、コール、ただいま」
「お帰り遊矢。今日の夕食はミッチーの新作レシピを参考にしたメニューだよ」
「へー、どんなのか楽しみだな」

夕食を終え、部屋に帰ろうとする息子を呼び止める。
「なんだよ母さん?」
「遊矢、これ覚えてる?」
そういい今日見つけた「かたたたたきけん」をヒラヒラと見せる。

「え、まだあったのそれ」
「このあたしが大切な息子のプレゼントをどこかにやる薄情者に見えるかい?」
「……わざわざそんなの見つけてきて、どうするの」

「決まってるだろ?この券一枚使わせてもらうよ」
そう言い遊矢に一枚券を渡し、ほら早く、と自分の肩を軽く叩いて見せる。
「……しょうがないなぁ」
遊矢は早速母の肩たたきを始めた。

遊矢の握った手がリズミカルに、そして適度に力を入れとんとんと母の肩を叩いていく。
「母さん、肩こってるね」
「主婦も気苦労が多いのさ。……遊矢、力が強くなったね。小さい頃は叩かれているのか分かんなかったくらいだったのに」
「俺だってもう十四歳だよ。それなりに力もつくさ」
「そうか……遊矢ももう十四歳か。大きくなったね」

夫が行方不明になった後様々な非難、嘲笑、バッシングの矛先は彼女や一人息子に襲いかかった。
あのやられぱなしで毎日泣いていた遊矢が、こんなに成長して。
思わず目頭がじんと熱くなるのを必死で抑えた。

「遊矢、ありがとう。肩がものすごーく楽になった」
「別に良いよ礼なんて……また頼まれたらやるよ。母の日は関係なくね」
「へぇ、母の日に何かにプレゼントする予定でもあるの?」
「あっ!……き、聞かなかったことにしてよ、もう!」

そして母の日当日、最愛の息子からカーネーションの花束をプレゼントされる。
それは洋子の一番好きな、情熱の鮮やかな赤色のカーネーションだった。

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:遊戯王ARC-V お題:春の誰か 制限時間:1時間 読者:26 人 文字数:1036字 お気に入り:0人
遊矢は皺一つない制服に腕を通す。まだピンと張りの強いそれは今日から中学生としての生活が始まる象徴だ。鏡で自分の姿を確認する。これからまだまだ背が高くなるのだから 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:遊戯王ARC-V お題:フハハハハ!それは国 制限時間:30分 読者:24 人 文字数:770字 お気に入り:0人
※ユーゴ視点。統合後の話。一人の人間の中。それは一つの国のようでもあった。「すごいよこれ、ちょっとこれ見てよユーゴ」そう言いユーリは俺の前に一つの植木鉢を差し出 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:不知火すばる ジャンル:遊戯王ARC-V お題:ドイツ式の秋雨 制限時間:15分 読者:340 人 文字数:368字 お気に入り:0人
秋雨ガン無視です クロウとかにすればよかったか「パパがお土産に買ってきたんだが、俺様が出向いてやってんだ、当然食うよな?」珍しい来客は開口一番そう言った。横柄な 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:不知火すばる ジャンル:遊戯王ARC-V お題:スポーツの夏 制限時間:30分 読者:383 人 文字数:1221字 お気に入り:0人
※遊矢がユートとユーゴ統合済み。S次元から帰還してつかの間のバカンス、というイメージ。俺にとっての、というかこのスタンダード次元での一番のスポーツは、言うまでも 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:遊戯王ARC-V お題:空前絶後の失望 制限時間:15分 読者:462 人 文字数:1057字 お気に入り:0人
「待って、待って……!」 ごう、と耳元を風が過ぎていく。目も開けていられないような強風が顔を打つ。そんな中、翠色のを持つ少女がひとり、先を行く少年の背を追いかけ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:花茨ライ ジャンル:遊戯王ARC-V お題:たった一つのハゲ 制限時間:15分 読者:347 人 文字数:990字 お気に入り:0人
「……」「何をしている」「いやー、これはちょっと可哀想かなと思って」 そう言って沢渡が示したのは一羽のヒナだった。零児は今気づいたとばかりに視線を向けると、まだ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:不知火すばる ジャンル:遊戯王ARC-V お題:真実の笑い声 制限時間:30分 読者:652 人 文字数:1240字 お気に入り:0人
納得した頃にはもう彼は跡形もないほどに侵食されていて、騙されたことに対する怒りなどは特段湧いてくる気配がなかった。そんな些細なこと、興味がなかった。それに赤馬零 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:花茨ライ ジャンル:遊戯王ARC-V お題:かっこ悪いつるつる 制限時間:15分 読者:557 人 文字数:1067字 お気に入り:0人
「うわっ!?」 どさっ、と重量感のある音と共に、廊下でしりもちをついたのは遊矢である。音に振り向いた赤馬は、その惨状を見て顔をしかめた。「君は何をしているんだ? 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:花茨ライ ジャンル:遊戯王ARC-V お題:俺の流刑地 制限時間:15分 読者:475 人 文字数:1306字 お気に入り:0人
「あんたが何を考えてるのかは分からないけど、異次元に行くんでしょ?」「そうだ」「あんたも一緒に行くの?」「ああ」「一緒に戦う?」「そうなる」「そっか」 端末を操 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:花茨ライ ジャンル:遊戯王ARC-V お題:遠い世界 制限時間:15分 読者:660 人 文字数:1084字 お気に入り:1人
「行くの?」「そうだね、命令だから」 一瞬、眉間に皺を寄せたユーリは、平静を装って椅子から立ち上がると、デニスの元へ歩いていく。壁に寄り掛かるデニスの前に立って 〈続きを読む〉

伊菜メイ子の即興 二次小説


ユーザーアイコン
作者:伊菜メイ子 ジャンル:遊戯王ARC-V お題:2つの風 制限時間:1時間 読者:17 人 文字数:1368字 お気に入り:0人
リンの独白。過去の捏造設定あり。冬はシンクロ次元の季節。私の周りにはいつも風が吹き抜けている。一つは汚れのない白を基調にした、シティの全てのデュエリストの頂点に 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:伊菜メイ子 ジャンル:遊戯王ARC-V お題:死にかけの警察官 制限時間:1時間 読者:22 人 文字数:1563字 お気に入り:0人
※ユーリの独白。ずっとユーリのターン。僕は警察官みたいだ。だってアカデミアやプロフェッサーに逆らう人達を次々にデュエルで、言葉でじわじわと追い詰め、最後は一枚の 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:伊菜メイ子 ジャンル:遊戯王ARC-V お題:情熱的な母 制限時間:1時間 読者:17 人 文字数:1603字 お気に入り:0人
※洋子さん視点。スタンダード次元過去話。遊矢の母、榊洋子は昔からエネルギッシュな女性だった。「舞網クイーンズ」の総長として夜を駆け抜け、ふとした切っ掛けで謎めい 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:伊菜メイ子 ジャンル:遊戯王ARC-V お題:絵描きの雑草 制限時間:1時間 読者:23 人 文字数:1656字 お気に入り:0人
※現パロ次元再び。「榊家の男子の秘密」の続編。榊ユーゴは世にも稀な四つ子の次男として生まれ、ごく普通の中学二年生としての生活を送っていた。彼には他の兄弟達に秘密 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:伊菜メイ子 ジャンル:遊戯王ARC-V お題:男同士の勇者 制限時間:1時間 読者:20 人 文字数:1380字 お気に入り:0人
※統合後の世界。遊矢とユーゴがゲームやりながらだべっている話。久々に引っ張り出した据え置きゲーム機を中古ショップに売ってしまおうか遊矢が考え込んでいた所、ユーゴ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:伊菜メイ子 ジャンル:遊戯王ARC-V お題:去年の排泄 制限時間:1時間 読者:32 人 文字数:1438字 お気に入り:0人
※年明けと遊矢の話。一月一日。元旦。遊矢はリビングに置かれたコタツの中で目を覚ました。毎年恒例の歌番組を見終わった後の記憶がないことから、すぐに寝入ってしまった 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:伊菜メイ子 ジャンル:遊戯王ARC-V お題:調和した小説家たち 制限時間:1時間 読者:25 人 文字数:1773字 お気に入り:0人
※パラレル次元。架空の設定あり。榊ユーリは世にも稀な四つ子の三男として生まれ、ごく普通の中学二年生としての生活を送っていた。実はユーリには他の三人には隠していた 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:伊菜メイ子 ジャンル:遊戯王ARC-V お題:それいけヒロイン 制限時間:1時間 読者:25 人 文字数:1674字 お気に入り:0人
※統合後の柚子視点。スイパラ的な所に行く柚子(+三人)の話。遊矢も少しだけ出てくる。(柚子、頼みがあるの。ちょっとだけで良いから体を貸して)(あの……柚子。瑠璃 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:伊菜メイ子 ジャンル:遊戯王ARC-V お題:せつない狼 制限時間:1時間 読者:26 人 文字数:1522字 お気に入り:0人
※シンクロ次元過去話。ユーゴ視点。ユゴリン描写あり。送り狼という言葉がある。夜道だから送っていくよと甘い声をかけて、これは安心と二人で歩いていたら、隙をついて襲 〈続きを読む〉