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不器用な彼から。

「ねえ敬人」
「なんだ英智」
「何の用で、僕はここに残るように言われたのかな」
 夢ノ咲学院、3年A組の教室。
 そこに放課後用事があるから残ってくれ、と敬人に言われたのは今朝登校してすぐのことだった。
 今日がどういう日なのか、それを分かっているからこそ何となく察しはついたものの、想像していたようなもの――例えば飾りつけなり、ケーキなり、そういった定番要素が何一つ見当たらないこの教室で、敬人は一体何をするのか、させるのか、という謎だけが脳を駆け巡っていた。
 そして呼び出してきた当の敬人はと言うと。
「その、一応僕はそこまで鈍くないつもりだし空気もある程度読める方だと思ってるから、あえて核心を突くようなことは言うつもりはないんだけどさ、とりあえず何で君はそんな白い目をして僕を見てるんだい」
「そうか? そんなつもりはないんだが」
 言葉や声音とは裏腹に、やたらと白い目を向けてくる敬人は少し気味が悪い気がしてならなかった。が、同時に、今日の自分の行いを顧みても特に敬人の気に触れていそうな事は何もしていないつもりだった。とにかく埒が明かないので敬人に先を促すことにする。
「ほら、多分諸々把握してるつもりでは居るんだし、やること進めてよ」
「……はあ」
 重々しい溜め息を吐く敬人に、流石に英智としても何かあるとしか思えず眉をひそめる。
「あのね敬人、あんまりこういう事言いたくないんだけど」
 と、英智が敬人に声を掛けたその時。
「遅いぞ貴様ら!」
 敬人が怒声と共にその冷たい目を向けた先は、英智ではなくその先、教室の扉の方だった。
「大変申し訳ございません副会長様」
「怒らないでよ! 朔間センパイが暴走しないように止めるの必死だったんだから」
 扉が開くのが先だったか、それとも弁明の声が飛んでくるのが先だったか。
 教室に入ってきた弓弦と桃李の姿を確認すると、英智は何となく状況を察してしまった。
「なるほど、足止め役を買って出たは良いけど準備に時間がかかりすぎててイライラしてたってこと? 相変わらず想定外に弱いんじゃないかな、敬人」
「うるさいぞ英智。伏見、姫宮、せめて状況報告ぐらいしろ」
 刺々しさが鳴りを潜めた表情で、敬人は軽くため息をつくと、
「とにかく貴様の予想通りでつまらんかもしれんが付いて来い、待たせた分も含めて今日はもてなしてやると決めていたんだ」
 と、ぶっきらぼうに声を掛ける。
「それは何より、さっきからケーキが楽しみで口の中に唾液が溢れてる」
「汚いな…」

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