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遅れ遅れてきた彼は

燭台切光忠は悩んでいた。
この貸しを、どう返してもらおうか、と。

燭台切は自主自立の心持ちが強い刀で、基本的に自分のことは自分でやる上に、他人にもそれをある程度求める傾向がある。
元来の世話焼きが災いして、少々踏み込みすぎるときもあるが、そのあたりの線引きと後処理も上手い……はずだった。
だからこそ、こんなことをしてしまうなんて、と自問自答しているのであるが。


気賭けは些細なことだった。本来来るべき内番に来ない刀が居たのである。
そしてそれは旧知の大倶利伽羅であった。彼はなれ合いを嫌うが、約束事は守るし内番をすっぽかしたりはしない。

その時燭台切は内番の後に用事を抱えていた。内番外の納屋の整理を他の刀と約束していたのである。
だから、だからなのだ。大倶利伽羅を探しに行くこともせず、自分で畑当番をさらりとやってしまった。
多少手間はかかったが、これで間に合う!と一息ついたところで、その刀は現れた。

ゆらり、と現れた彼は寝起きの様相をしていた。
畳の跡がほほについてしまっている。
どうやら完璧に寝坊したようで、自分自身の失態に青ざめてもいる。
やあおはよう、なんて

そしてそこで彼は言ったのだ
「……貸しを作ったつもりなのか。ふざけたことを」
……語気には怒りすらにじんでいた。
分かっていたのだ、理解していたはずだったのだ。
彼もまた、自分のことは自分でやらないと気が済まないタチだ、ということくらい……。


返してもらうにも彼のプライドが邪魔をするだろう。
でも行為には等価交換だ、その方が彼も落ち着く…はずだ。だがしかし、彼の孤高の精神がそれを許すかどうか……
堂々めぐってしまった脳内で解決方法を見いだせるはずもなく、燭台切は床に寝転がった。天井を仰ぎ、顔を覆う。

「……こちらから行くものでもないしなあ」

困ったなあ、と一人ごちる。
時間が解決してくれるのを待つほかない、光忠であった。

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