ジャンル:刀剣乱舞 お題:意外な借金 制限時間:15分 読者:51 人 文字数:812字 お気に入り:0人

遅れ遅れてきた彼は

燭台切光忠は悩んでいた。
この貸しを、どう返してもらおうか、と。

燭台切は自主自立の心持ちが強い刀で、基本的に自分のことは自分でやる上に、他人にもそれをある程度求める傾向がある。
元来の世話焼きが災いして、少々踏み込みすぎるときもあるが、そのあたりの線引きと後処理も上手い……はずだった。
だからこそ、こんなことをしてしまうなんて、と自問自答しているのであるが。


気賭けは些細なことだった。本来来るべき内番に来ない刀が居たのである。
そしてそれは旧知の大倶利伽羅であった。彼はなれ合いを嫌うが、約束事は守るし内番をすっぽかしたりはしない。

その時燭台切は内番の後に用事を抱えていた。内番外の納屋の整理を他の刀と約束していたのである。
だから、だからなのだ。大倶利伽羅を探しに行くこともせず、自分で畑当番をさらりとやってしまった。
多少手間はかかったが、これで間に合う!と一息ついたところで、その刀は現れた。

ゆらり、と現れた彼は寝起きの様相をしていた。
畳の跡がほほについてしまっている。
どうやら完璧に寝坊したようで、自分自身の失態に青ざめてもいる。
やあおはよう、なんて

そしてそこで彼は言ったのだ
「……貸しを作ったつもりなのか。ふざけたことを」
……語気には怒りすらにじんでいた。
分かっていたのだ、理解していたはずだったのだ。
彼もまた、自分のことは自分でやらないと気が済まないタチだ、ということくらい……。


返してもらうにも彼のプライドが邪魔をするだろう。
でも行為には等価交換だ、その方が彼も落ち着く…はずだ。だがしかし、彼の孤高の精神がそれを許すかどうか……
堂々めぐってしまった脳内で解決方法を見いだせるはずもなく、燭台切は床に寝転がった。天井を仰ぎ、顔を覆う。

「……こちらから行くものでもないしなあ」

困ったなあ、と一人ごちる。
時間が解決してくれるのを待つほかない、光忠であった。

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


ユーザーアイコン
作者:小夜子 ジャンル:刀剣乱舞 お題:青い軽犯罪 制限時間:15分 読者:9 人 文字数:484字 お気に入り:0人
見てくれ、このはちきれんばかりの青い空を。季節は夏。真っ盛りの夏。俺と審神者殿は草木が茂って陰になっている納屋の後ろにいた。「ちょーぎくん、だめだって」「口では 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:やすひと。 ジャンル:刀剣乱舞 お題:重い汗 制限時間:15分 読者:30 人 文字数:350字 お気に入り:0人
「ぬぅぅ…うぐぅ…処理が追いつかないぃぃぃ…!」何重ものクラッキングを躱し、呪術的な妨害の手数も退けた。神剣たちを荒御魂の鎮魂の舞に集中させたくて一人防御方を任 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:やすひと。 ジャンル:刀剣乱舞 お題:孤独なピアニスト 制限時間:15分 読者:26 人 文字数:241字 お気に入り:0人
弾き続ける鍵盤は、実は割と硬いくらいが好きなんですわ。自分のやる気のなさを知る連中からしたら「意外」と言われるやろうけど。ま、好みに一貫性がある道理はありまへん 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:さの ジャンル:刀剣乱舞 お題:ダイナミックなダンス 制限時間:15分 読者:36 人 文字数:370字 お気に入り:0人
「そこ! テンポが遅いぞ!!」激が飛ぶそこは、本丸の中で、道場と見間違うほどの多きな部屋だが、実際はダンススタジオだ。何故、ダンススタジオがあるかというと、現在 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:さの ジャンル:刀剣乱舞 お題:かたい雪 制限時間:15分 読者:37 人 文字数:121字 お気に入り:0人
「よーし」和泉守兼定がパンパンと叩いているのは、雪を固めた壁だ。「これで、思いっきり、雪合戦ができますね!」その横ではしゃぐのは、堀川国広だ。テレビで見た、競技 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:刀剣乱舞 お題:とんでもない月 制限時間:15分 読者:35 人 文字数:281字 お気に入り:0人
「すごく大きなお月様ですね!」大喜びして、小さな手を伸ばしたのは秋田藤四郎だった。この本丸の主は月が大変好きだという理由で、過去の観測データが残っているある月の 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:刀剣乱舞 お題:純白の帰り道 制限時間:15分 読者:52 人 文字数:749字 お気に入り:0人
「うー、さむっ」寒い寒い、と手をこすり合わせれば、それだけ着ているのに何を言っているんだ、という顔の国広と目があう。「あんたはあったかそうだよね……」簡単な遠征 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ベル@原稿頑張ろ❤︎ ジャンル:刀剣乱舞 お題:彼女の百合 制限時間:15分 読者:31 人 文字数:313字 お気に入り:0人
整然とした机の上。その正面奥に透明な花瓶に生けられた白い百合の花が慎ましやかにたたずんでいた。へし切長谷部は自身の机の上のその花を眺めていた。普段彼は険しい顔を 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ベル@原稿頑張ろ❤︎ ジャンル:刀剣乱舞 お題:孤独な恨み 制限時間:15分 読者:38 人 文字数:389字 お気に入り:0人
なぜ奴ばかりが評価される?俺が、俺こそが山姥切を名乗るにふさわしいのに。奴の方が先に来たから?俺が先に来ていたら状況はまったく逆になっていた?ここでは俺が山姥切 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:パッションの精霊@ねこまふ ジャンル:刀剣乱舞 お題:紅茶と広告 制限時間:15分 読者:26 人 文字数:667字 お気に入り:0人
「お茶が飲みたいな」と鶯丸が呟いた。いや、呟きというか確実に前田藤四郎が通るのを狙って言ったのだろう。「あの、僕は前田ですよ?」「ああ、知っている」頻繁に鶯丸の 〈続きを読む〉

ぱかの即興 二次小説


ユーザーアイコン
作者:ぱか ジャンル:刀剣乱舞 お題:運命のクレジットカード 制限時間:15分 読者:40 人 文字数:620字 お気に入り:0人
「ハイ上がり。主は弱いなあ!」「むむむ、そんなことは、無いはず…だがしかしこれはまずい…」梅雨になりじめじめとした空気が覆うこの本丸では、審神者が現世より持って 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ぱか ジャンル:刀剣乱舞 お題:意外な借金 制限時間:15分 読者:51 人 文字数:812字 お気に入り:0人
燭台切光忠は悩んでいた。この貸しを、どう返してもらおうか、と。燭台切は自主自立の心持ちが強い刀で、基本的に自分のことは自分でやる上に、他人にもそれをある程度求め 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ぱか ジャンル:刀剣乱舞 お題:でかい道 制限時間:15分 読者:33 人 文字数:609字 お気に入り:0人
「わーーーー!!!!主君!!お店がたくさんです!!!!」万屋に買い物に出かける約束をしていたのは堀川国広だったのだが、「ごめんなさい主さん、今日厨当番のピンチヒ 〈続きを読む〉