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てのひら ※未完

真夏に真冬のことを想ってみる。
今なら少し繋いだだけで汗ばんでしまう二人の手を、どちらかの──おそらくはおたえの──の浅いポケットに無理やり突っ込んで歩いている。
最近は暑いからと一つに結びがちな長い髪を下ろして、マフラー替わりに首に巻いてみせては目を細める姿を微笑ましく思っている。
……なんて。まだ二人きりで冬を過ごしたことがないから、全部想像なんだけど。
隣を歩きながら白くまのアイスバーを舐めているおたえのほっそりした指先を横目で見て、それから自分の手に視線を落としてみる。
どちらかと言えば(人と比べたことなんてないから、あくまで主観だけど)汗をかきやすいこの手のひらで、おたえの白くて綺麗な手を覆ってしまうことはなんとなく躊躇われてしまう。
そんなことを考えいた私の視界の隅に、不意に黒い髪が滑り落ちてくる。見れば、おたえが私の顔を覗き込んでいた。
「どうかした?」
「え?」
「ううん。さーや、こっちを見てる気がしたから」
「あ、気付いてた?」
不思議そうな顔をするおたえに、首を横に振って「なんでもないよ」と答えてみるけれど、おたえは納得いっていない様子だった。
「ほんとになんでもないの? 気になる」
「なんでもないってば。ただ、私って汗かきやすいのかな、って思ってただけ」
「え? そう?」
私の言葉におたえがきょとんとする。それから、ぽたぽたとアイスが垂れ始めた右手を拭って、おもむろに私の手をつかんできた。
「私はそうは思わないよ。さーやの手、いっつも綺麗。パン屋さんだからかな」
「──っ」
おたえの言葉に、自分の手のひらが熱を帯びるようだった。それを誤魔化すように、
「おたえ。アイス、拭いきれてない」
その手を持ち上げて、細い細い指先を、舌で舐めてみる。
「くすぐったいよ、さーや」
おたえはそう言ってくすくす笑った。それからすぐに、自分のやった行為がひどく恥ずかしいことに思えて、耳まで茹でられたみたいに熱くなっていく。
「ご、ごめんおたえ、」
「私も、お返し」
慌てて振りほどこうとした私の手をぎゅっと掴んで、おたえが私の手の甲をちろりと舐めた。
一瞬ひやりとした感触がして、ぞくり、と身体の髄を私には制御のできない何かがと

寒空の下で私たちは何を想うのか。それはまだ分からないけれど。
真夏の空に私たちがいることは確かなのだ。

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