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めも ※未完

風薫る五月、その日はやたらと太陽が高い位置にある気がして、なんとなく手を伸ばすのも億劫に感じた。別に、普段から頻繁に空を見上げているというわけでもないのだが。
 「あれ、ジュンしかいないの?ほかのみんなは?」
軽音部にあてがわれた部室の扉を勢いよく開き、部室の中を見渡してからハヤトはジュンの方へと向き直ってそう尋ねた。ちなみに、この部屋は軽音部の部室ではあるが彼らHigh×Jokerはメジャーデビューしてから軽音部としての活動はほとんどしていない。それでも、学校側の好意から部室は変わらず使うことを許可されていた。
 「ナツキは雑誌の撮影、春名さんはラジオのゲスト、四季くんはボーカルレッスンだそうです」
ハヤトの疑問に、ジュンはプロデューサーから送られてきた日程表を目にしながら淡々と答えた。元から毎日部室に集まることをルールとしているわけでもないので、特に約束をしていなければむしろ全員がそろうことがまれなくらいではあったが、二人だけというのも珍しい。そうなんだ、という返答の後は互いに言葉を発することもなく、決して沈黙に気まずさを感じるような関係ではなかったがそれでもいつもとはどこか異なる空気が流れていた。
ジュンとハヤトが二人でいると、どちらかと言えば積極的に話題を振るのはハヤトの方であったが、今回の静寂を破ったのはジュンの一声であった。
 「水族館へ行きませんか、ハヤト」
 「…え?」
その提案はハヤトにはかなり突飛に感じられた。確かに、今は直近にライブもなければテストがあるというわけではない。時刻はまだ午後三時を回ったかというところであるから、時間的には十分余裕はある。二人ではできる練習も限られているし、少ない人数しか集まらなかった際は適当に雑談やゲームをして解散、ということもままあった。
ハヤトは開きかけたギターケースをとりあえず閉じ、それから思案するように首をひねらせた。が、すぐにギターケースを背負うと立ち上がって小さく笑みを浮かべ、こう言った。
 「行こうか、水族館!」
その返事を聞くと、ジュンは「そう言ってくれると思っていました」、とでも言いたげな顔で大仰に頷いた。

 「でもさ、なんで急に水族館なの?」
駆け足気味で駅まで急ぎ電車に乗り込むと、ドア横に体を預けた体勢でハヤトはそう尋ねた。別に、水族館へ行くことには不満があるわけではなかったが、ジュンがどこかに出かけようと誘い出すことがまず不思議であった。メンバーで遊びに行く際はほとんどがシキの提案だったし、ナツキの存在もあってこの二人でお出かけらしいことをするのはこれが初めてだろう。
 「知り合いの方からチケットをもらったので…知り合いというか、握野さんですけど」
「あー、この前FLAMEとカフェパレードで水族館のお仕事があったんだっけ?」
「ええ。ところが、いただいたチケットが二枚だけだったんです」
ああ、なるほどだからか。と合点がいった表情をしてから、ハヤトはなんとなくこう言葉をつづけた。
「なら、ナツキと行けばよかったのに」
そのセリフに大した意味はなかったが、ジュンは少し驚いているようだった。
 「なんですか、それ」
 「いや、幼馴染なんだし、俺なんかより」

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